2024年4月4日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【“人に伝えたくなる”商品 老舗メーカー V字回復の舞台裏】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿
油汚れ…黒カビ…コゲ…“大バズリ”洗剤の秘密

ある家庭にハウスクリーニングの業者がやってきた。まずはレンジフードを外し、油汚れを取り始めるがあるメーカーが作った油汚れ用洗剤を使っていたが、つけておくだけで油汚れが溶け出していき。1時間ほどすると見違えるようにキレイに。更にシンクパックについた黒カビはこれまで様々なカビ取り剤を使用したが落ちなかったという。ここで使用するのは同じメーカーが作ったカビ取り剤。ジェル状で液垂れしにくく根が深いカビにも効果的。2時間後にはキレイに。次に浴室の清掃へ。ここでも使用するのは浴室用洗剤。カビや水垢など汚れの種類によって洗剤を使い分けて隅々まで掃除していく。2時間ほどで終了しキレイに。使用しているのはアズマジック。今SNSで大バズリしていて汚れがみるみる落ちると話題になった。今回はこの洗剤を作っている会社のアズマ工業を特集。またアズマジックはスーパーセンターでも大人気で専用売り場を設ける店まで。用途に応じて12種類あり業務用をより安全性を高め家庭用に開発した。

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アズマジックアズマ工業スーパービバホーム八王子多摩美大前店浜松市(静岡)

アズマ工業は洗剤だけでなくありとあらゆる掃除グッズを製造している掃除用品の専用メーカー。水だけで汚れが落ちるとSNSでバズったタイルを掃除するブラシは年間100万個の大ヒットに。水だけで落ちる秘密は、緑と白の一つの繊維。硬い緑の繊維が汚れをかき出し、白の繊維が汚れを拭き取る。

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Instagramアズマジックアズマ工業スーパービバホーム八王子多摩美大前店川越市(埼玉)
掃除一筋 128年 アイディア商品…続々登場!

アズマ工業の本社があるのは静岡県浜松市。創業128年の老舗掃除用品メーカー。従業員数が168人で年商64億円。これまでにアイデア商品を作ってきた。

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アズマジックアズマ工業浜松市(静岡)
ヒットの秘密は「客の声」 商品開発の舞台裏

アズマ工業は掃除用メラニンスポンジを日本で始めて発売した。アイディア商品を生み出すのは社長の山下智樹。アズマ工業は1986年に浜松で荒物問屋として創業した。1954年に自社開発のほうきを全国に販売。カバーほうきはそれまで主流だった手編みのほうきよりも軽く値段も安いことから大ヒット。室内用座敷ほうきで全国シェアトップに。その後も次々とアイディア商品を開発。1990年にはフローリングワイパーを発売したがちりとりにほうきを収納できる商品を開発したのもアズマ工業。しかし2000年代に入ると100円ショップの台頭などで売上は一気にダウン。2012年に山下が社長に就任するとV字回復。その戦略には実演販売。静岡県にあるホームセンターにはアズマ工業の営業部がやってきて実演販売を開始。客の前で実演し商品を宣伝するが目的は売ることだけではなく、客との会話を終えるとメモをもちより、その話した内容を書いていたがどういった悩みやこういった商品がほしいなどの意見を営業が各地で集め会社にフィードバック。社内で共有し新商品の開発に役立てているという。

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アズマジックアズマ工業アズロンモップカップクリーンジャンボエンチョー 下川原店チリトーレ浜松市(静岡)静岡市(静岡)

アズマ工業が次にやってきたのはコープあいち 西尾センター。そこには組合員が集まっていたが中西が取り出したのは開発中のフリーリングワイパー用のクロス。拭き取った汚れが水で洗うだけで落ちるという商品でまたお手入れも楽だという。これを組合員に使用してもらう改良点を探ろうと考えた。実際に使用してもらうとクロスが滑りにくく使いにくいとの声が続出。こうした声を元に消費者と一緒に商品の開発を進める。さらにアズマ工業では無料のサービスがある。ハウスクリーニング担当の堀井が行っているのは家の汚れに悩む客にリモートで掃除のやり方を教えるサービスがある。これは無料だがその代わりにやりとりを動画で配信し商品のPRに役立てている。

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アズマ工業コープあいち 西尾センター西尾市(愛知)
「ほうき」も「ワイパー」も…便利な掃除用品…次々開発

スタジオにはアズマ工業の商品が登場した。山下は大ヒットしたカバーほうきについては昔は手編みのほうきを使用していたが職人が編むので頑張っても一日10本しか作れなかったという。供給量が限られてしまうので高価になるので安価で提供するためにホウキグザの茎の部分をカットして穂の部分だけを針金でくくり、鉄板で留めたという。そのほうきのホウキグサはホウキモロコシが使用されている。またシートを取り替えて使うフリーリングワイパーも他社に先駆けて開発した。それまでは雑巾を手に持って地べたを拭くのが主流だったが立って掃除ができるのが画期的だったという。しかし当初はこの商品は広まらず、その後他社製品の花王のクイックルワイパーが出ると市場が広がったという。またお客の生の声を拾うことを大事にしているが、山下は雑談の中でその本音が聞こえるという。またネットの声ではお客の声がかき消されてしまうと答え、実演販売にきた客がそれを見てこういうことに悩んでいると気づくと答え、商品作りに携わる人間がそういった声を生で聞くことはとても大切だと答えた。

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Instagramアズマ工業クイックルワイパーホウキモロコシ花王
結婚相手は“社長の娘”27歳で迎えだ大ピンチ

この日山下がやってきたのは静岡にあるホームセンター。ハッピを着込み実演販売をスタート。客の声を聞きたいと社長自ら店頭に立つことも。山下は1974年に広島で生まれ育った。1997年に立命館大学大学院に進学し、当時結婚を前提に付き合っていた女性はアズマ工業の社長の娘だった。その父親には会社に入る気があるなら今からでもそうしてほしいとお願いされたという。大学院を修了ると結婚と同時にアズマ工業に入社した。しかしその直後に社長で義理の父に重いがんが見つかった。山下は2002年に27歳で副社長に。会社の舵取りを任された。しかし時代はまさに100円ショップが台頭していた時期で、安い掃除用品を売るようになっていた。価格競争に巻き込まれたアズマ工業は売上が激減。

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アズマ工業ジャンボエンチョー 下川原店山下修右山下雅代立命館大学静岡市(静岡)
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「人に伝えたくなる」商品を… “大バズリ洗剤”誕生秘話

2002年に27歳で副社長になった山下。しかし価格競争に巻き込まれたアズマ工業は売上が激減した。その社員の不満は副社長にむいたが売上を伸ばそうと次々と新商品を開発した。その一つがねじりんスポンジ。食器洗いスポンジでジョッキの奥も洗える用にしたが大失敗。さらに香り付きウェットシートなども販売したが失敗の連続で苦しい状況が続いた。転機となる出来事にはホームセンターで実演販売に立った山下だったが、その商品PRをしてもなかなか客は足を止めなかったという。しかし山下を店員と勘違いした客が他社製品の洗剤をもってきてこの商品を売ったほうが良いとその商品の良さを話してきたという。山下はこの出来事に良い商品はわざわざ客が勧めてくるということにびっくりしたという。また自分たちの商品は果たしてそうだったか?と自問自答したという。それまではメーカー目線で自分たちが良いと思う商品を作っていたがこれを機に消費者目線の商品を開発。その最初の商品がアズマジック。プロが使用するような強力な洗剤がほしいと言う客の声を聞き開発した。その後も客の求める消費を次々に販売した。復活の糸口が見えた2102年に山下は社長に就任しV字回復へと導いた。

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ねじりん棒スポンジアズマジックアズマ工業香り付きワイパーウェットシート

山下が100円ショップが台頭し売上が激下していた時期についてはどんなにそれに対応しても100円ショップの価格破壊が進んでいき手をうっては焼け石に水という状況だったという。そして副社長になってから行ったのは社員のボーナスカットだったと答え、社員の顔が浮かんでは震えたという。また実演販売中にお客が他社製品を自分に勧めてきたことについては高い洗剤は汚れが落ちても売れないという固定概念を捨て去ってくれた出来事だったという。

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プロの掃除が学べる「おそうじ塾」って何?

アズマ工業の堀井がやってきたのは依頼されたお客の家での清掃。一緒につれてきた男性に掃除の仕方を教えていたがこの男性は今研修中。洗剤や用具の使い方を実際の現場で学んでいく。アズマ工業ではこうした研修に力を入れていて、そのアズマおそうじ塾ではエアコンの掃除の仕方を学んでいた。メーカー機種によってその掃除方法が違うためにどのエアコンにも対応できるようにするためにここで学んでいる。そこにはアズマ工業の社員ではない人もいてこうした人達が独立、フランチャイズをする人たちをサポート。ハウスクリーニングのネットワークを広げている。社長の山下もエリア拡大に向けて奔走していた。とあるホームセンターにはアズマ工業の清掃サービスを受けられる注文カードを設置し、代理店になってもらったという。ホームセンターやスーパーなど20社と提携し代理店は300店以上に。

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アズマおそうじ塾アズマジックアズマ工業スーパービバホーム八王子多摩美大前店浜松市(静岡)
(エンディング)
編集後記

村上は今日の総括に「マルチ洗剤」「油汚れ洗剤」「ガラス洗剤」「浴室洗剤」、「苔取り剤」、「鏡のウロコ取り」クリームタイプの研磨剤「浴槽の湯垢取り」、「ステンレスの磨き剤」「IHの焦げ付き取り」それらのすべては、昭和の中頃、座敷箒の全国シェア50%を誇った山林商会(今のアズマ工業)の吾妻箒からはじまっている。しなやかな掃き心地を生み出すために、箒草の軸の部分を切り落とし、穂先だけを均一にそろえたものをまとめた。アズマ工業は「使い人」だけを考えて、半世紀以上の長さを生きてきた。とした。

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アズマ工業山林商会
次回予告

カンブリア宮殿の次回予告。

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