- 出演者
- 村上龍 小池栄子
オープニング映像。
ドン・キホーテでは野菜の詰め放題が月に2度行われるが野菜を安く買い込むチャンスだという。そしてその店内にも人だかりがあり、また店内ではマグロの解体ショーが行われている。本マグロ中落ちが200gで1058円。さらにお楽しみは頬肉などの希少部位はじゃんけん大会で無料で提供される。ドン・キホーテといえば店内の至る所に貼られた派手なポップと天井に届きそうなほど陳列された商品が特徴のディスカウントストア。そんなドンキはいつのまにか大変貌し食品スーパーのようになっていた。2007年には長崎屋、2019年にはユニーという総合スーパーを買収。スーパーのノウハウを手に入れて、生鮮食品を販売する店舗を増やしている。女性客が手に取ったのは、肉のメガ盛り。肉の切り落としが1キロで4299円。ドン・キホーテを運営しているのはパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス。去年8月には渋谷に大型複合施設を開業させ、本社もそこに移転した。歴史は50年足らずだが、従業員数は1万7000人まで増えた。その礎を築いたのは創業者の安田隆夫。1978年に、29歳のときに泥棒市場と名付けた小さなディスカウントストアを開業させた。そこを足がかりにドン・キホーテ府中店をオープン。1989年にはドン・キホーテ府中店をオープン。1代で日本有数のディスカウントチェーン店を作ったカリスマ経営者。安田は2015年に、自らCEOを勇退したが経営の一線から身を引いたが、その後を継いだ人物が変わっているという。その社長CEOは吉田直樹。元経営コンサルタントで、小売業の経験0でこの会社にやってきた。しかし2019年に、社長に就任するとコロナ禍を乗り越えて成長を加速させた。今年売上を2兆円を突破した。今や日本の小売業界で売上4位にまで駆け上がった。
お客のお気に入りの商品はドンキのプライベートブランドの情熱価格。約3000点の商品を販売している。食品だけでなく日用品も販売している。その売上は全体の20％にのぼり、躍進の原動力になっている。ここでスタッフおすすめ情熱価格ベスト3を紹介。第3位はかける紅生姜。
スタッフおすすめの第2位はごまにんにく。香ばしいごまとフライドガーリックのハーモニー。いろいろな料理にパンチを効かせるとSNSで大バズリ。そして第1位は素煎りミックスナッツデラックス。産地は品種、さらにはその配合バランスに徹底的にこだわり食塩と油を使用せずに製造すると大ヒットした。情熱価格というプライベートブランドはあったがハムやヨーグルトなど安くしただけの商品がほとんど。それを2021年に徹底的にリニューアルさせた。改革を任されたのはPB事業の責任者の森谷。考えたのは感情を揺らぐもの。ポリシーは驚きのニュースがない商品は発売しないというが、パッケージには激辛、商品にあたりがあればサービス、市場よりも圧倒的な商品の安さなどでアピールし売上を増益させた。そのヒットメーカーは3人。柄澤は家電を手掛けたが常識破りのチューナーテレビは、仕事をしていると帰りが襲うなり、リアルタイムでテレビをみること事態がないことに気づいたという。そこでインターネットの動画専用テレビとして、激安価格で発売すると累計5万台が売れた。最近のヒット作はスマホと連動して使用する耳かき。スマホ連動イヤークリーナーは先端に小型カメラがついていて、スマホと連動させれば一人で耳の中をみながら耳掃除ができる。SNSでバズリ、販売数は4万2000個。
二人目のヒットメーカーはコストカットの鬼の野木。作ったのはでか過ぎみかん缶詰。850gも入ったミカンの缶詰を259円で販売。安くできた理由には、身割れがしているみかんを使用しコストカットに成功。ライトツナフレーク かつお 10缶パックは863円という価格を実現したが、缶詰をラベルレスにすることで極限までコストカットを実現。ヒットメーカーはどんな工程で開発に至るのか？3人目のヒットメーカーは数々のヒット商品を作った渡辺。万人受けしない商品を狙っていくのが1番良いと語り、こんな味があるといいなというのがSNSで上がっているというがそれを1個ずつ試しながら作っている。渡辺の次なるターゲットは北海道に。タッグを組むのはサキイカなどを製造する食品メーカー。今回の商談で、商品の仕上がりをチェックするとともに仕入れ価格などを決定する。商談が成立すると、続いて商品をチェック。今回渡辺が開発しようとしているのはイカの燻製。ただしこれまでにないイカの燻製を目指すという。売られているイカの燻製のほとんどは調味液で燻製の風味をつけたもの。それに対し渡辺は実際に煙でいぶして香りをつける本物のイカの燻製を作ろうとしているのだ。新商品の最終関門が幹部社員も参加して販売するかどうかを決める会議。煙でいぶして作る本物のイカの燻製の施策が完成。商品名には言いたいことを全部詰めた80文字の商品。話がまとまるかと思いきや、デザインの調整が渡辺に求めたれた。
スタジオにドン・キホーテの商品が登場小池は当たり付き乾電池が気になったと答えたが村上はトイレットペーパーが通常よりも巻が多い5.5倍という商品に着目。通常は25mだが137mを1ロールに圧縮した商品。吉田は作ってくれた人が大変だったと答えていたという。またドン・キホーテは3つのコンセプトがあり、コンビニエンス、ディスカウント、アミューズメントをPBでも体現することがコンセプトになっていると語る。長い商品名もドンキならではだと答え、商品が変わって量が少なくなってしまったことも全部言ってしまうことで、ノリで客に正直に伝えているという。またPPIHの売上高を紹介。PBが全体の売上を伸ばしているという実感については、あると答え、売上に占める割合も激増したという。またドン・キホーテのいつの間にか大きくなったという話には、長崎屋やユニーを買収しファミリー層が増えて規模が大きくなったと答えた。またスーパーになってしまうことには自戒していると答えた。
ドン・キホーテのスタッフは売り場という言葉を使用しない。ドン・キホーテが最も大事にしているのは顧客最優先主義。なんでも客の立場になって考えるため売り場も買い場とよんでいる。吉田は国際基督教大学を卒業後に欧州経営大学院でMBAを取得。世界的なコンサルティング会社のマッキンゼーに入社した。エリートコンサルタントの道を歩みだした。吉田の人生を変える出会いは1999年。知人からドン・キホーテの社長の安田を紹介され、コンサルタントとして手伝うようになった。あくまで仕事上の付き合いだったが安田からうちに来ないか？という電話が安田は小売業がわからないので断ったが、また電話がかかってきたという。断り続けていたが、安田はドンキという新しい舞台で働いてほしいと言ってきてその言葉に胸打たれたという。吉田は2007年にドン・キホーテに入社。財務や法務などの責任者というポストを務めた。2019年には社長に就任。その時に安田にいわれたのは客の要望にとことん答えることだった。
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情熱価格が大好きな坂本さん。ドン・キホーテで買ってきたしいたけスナックを食べたがしいたけの味が死んでいると意見を述べた。そのままマジボイスという機能をスマホで開いたが客は商品を購入すると「いいよ！」と「ビミョー」の2択で評価でき、感想コメントも書き込める。今回はしいたけスナックをビミョーとした。こうした正直な意見も他のお客もみることができ買い物の参考になるという。指摘されたマイナス要素の改善を担うのはマジボイス実現委員会。この日の議題は移動が可能などこでも置くだけエアコン。マジボイスには、動作音がうるさいとの意見が多かった。客から要望があればとにかく何かしらてをうって改善する。どうしても改善ができない場合はその理由をホームページ上で公開している。
安田隆夫について吉田は、好奇心の塊のような人で体も声も大きいという。社長に抜擢された理由吉田はドン・キホーテが会社として大きく変化するタイミングで、営業の王道の人ではなく違うリーダーが必要だというふうに思ったのかもしれないと答えた。また顧客最優先主義について聞かれた吉田は常に主語の転換をし、自分たちが何をもって意思決定するのかを考えるとお客にとって最も都合のいい店を作ることだと答えた。また他社にはクレームという言葉があるがクレームではなくリクエストとよんでいるという。またマジボイスはPBの批判をもらうためにスタートしたもので、今ではPBだけでなく全商品について、お客の声を聞くためにアプリ上で運営しているという。
東京の八重洲地下街、その一角に3年前にオープンしたのはお菓子ドンキ。国内だけでなく海外の商品も取り揃え、1000種類を販売している。その店の真向かいにはお酒ドンキが。国内外およそ1200種類のお酒を集めた店で、定番からみたこともないような希少品まで揃えている。中には二度見する商品も。ドンキは今こうした特化型の店舗を増やしている。他にもコスメドンキや、驚辛ドンキなど。こうした商品から未来のヒット商品を生み出そうとしている。お酒ドンキには一回4000円を超える高額ガチャも置いてありこれが人気だという。
お酒ドンキには一回4000円を超える高額ガチャも置いてありこれが人気だという。ウイスキーガチャはハズレなしをうたっているが1回4378円と強気の料金。大当たりすれば12年もの4万円超えの山崎が手に入る。吉田は特化型店舗についてコロナ禍で厳しい状況になったがいろいろな事をしなければいけないと痛感したと答えた。その中で業態を作るのも一つの大きなチャレンジになったという。
キラキラドンキは10代20代の女性が集まる。韓国コスメや、サンリオのぬいぐるみもあり若い女性の好みそうなものを幅広く陳列。その商品選びで活躍するのはアルバイト。客と同じ年代で、店長も27歳。客とアルバイトのリクエストをチェックし本部に相談無しでどうするか決めることができる。値付けの裁量まで行い権限委譲という企業文化だ。
カンブリア宮殿の次回予告。