- 出演者
- 桑子真帆 小安美和
最低賃金の引き上げが順次始まる。問題になっているのは地域間の格差。引き上げ後の時給が最も高いのは東京都、最も低いのは高知県・宮崎県・沖縄県。その差は200円以上になる。都内で開かれた“地方女子の話をしよう”というワークショップ。参加者からあがったのは待遇の男女格差。なぜ女性が低賃金に陥りがちなのか。宮城・気仙沼市の女性の賃金は、男性の74.6%。男女格差に危機感を募らせた市では、担当者が地域の企業をまわり、実態を掴むところから始めている。すると、経営者からは女性自身の意識が賃金アップの壁になっているという意外な声があがった。
特に地方では職場にも家庭にも性別による役割分担が依然強く残っていて、それが女性の低賃金につながり困ってしまっているということがみえてきた。小安美和さんは女性自身の思い込みによる意欲の冷却という現象も起きているなどと話した。
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宮城・気仙沼市で女性の待遇改善を模索している漁具の卸売会社。経営を引き継ぎ、社員と個別に面談した廣野社長は、女性たちの働きぶりを正当に評価してこなかったと気付いた。役職ごとの仕事内容を明確化した上で能力に応じて賃金を上げていくことにした。今春、事務の女性3人が係長になり、役職手当がつくことになった。こうした企業を後押ししようと、気仙沼市ではことし、独自の認定制度を始めた。廣野社長の会社も認定された。
自治体の取り組みは少しずつ広がっている。今年度からは自治体同士で治験を共有して地域での働き方や職場のあり方を変えていこうという国の会議も立ち上がり、68の自治体が参加している。有識者委員の小安美和さんは「この地域ではできないという思い込みのようなものを脱却することが重要」などと話した。