- 出演者
- 桑子真帆
オープニング映像。トラブルの火種となっているデータセンターの解決の糸口を現場取材から考える。
データセンターではコンピューターを24時間稼働させている。90度を超えると機能停止の恐れもあるためコンピューターを冷やすための風も稼働している。国内のデータセンターサービスの市場規模はAI普及とともに今後も右肩上がりで拡大するとみられている。今、一部のデータセンターと近隣住民との間でトラブルが起きている。京都・精華町のデータセンターでは非常用ディーゼル発電機から悪臭を伴う煙や騒音が発生しているという。精華地区まちづくり協議会は地元自治体に改善命令を出してほしいと求めたが非常用発電機が規制対象となっていないという。問題解決に向け自治体も立ち会い話し合いが続いている。
150以上のデータセンターがある首都圏。住民が新たな建設計画に待ったをかけるケースが相次いでいる。トラブルの共通点は生活者のすぐそばで建設が計画されていること。東京・日野市では低層住宅の隣に高さ72mのデータセンターが建つ計画。千葉・印西市では立地場所が周囲のマンション群に近いため住民たちの間に不安が広がり計画見直しを求める運動が起きている。去年12月、事業者側責任者と事業計画を承認した市に住民主催の説明会への参加を呼びかけた。しかし事業者側は欠席。出席した市長にはなぜ事業計画を承認したのか疑問の声がぶつけられた。印西市はこれまで30棟ほどのデータセンターを受け入れてきたが用地が不足し始めている。そこで持ち上がったのが生活エリアに近い建設計画。住民の間では建築確認の取り消しを求める訴訟の準備が進められている。
データセンターはデジタル社会のインフラだが事業者側・自治体・住民の間で合意が図られていないケースがある。一番の問題はデータセンターの立地の実態と法制度のギャップが生じていること。データセンターは明確な定義がないため建築基準法上は事務所などとして定義しているケースが多い。ほとんどのデータセンターは周辺環境に配慮して住民との軋轢もなく運営しているが建設ラッシュで軋轢が生じかねない建て方が目立ち始めた。住民と事業者との間でコミュニケーションが上手くいっていない実態もありその理由には情報の秘匿性がある。
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- 建築基準法
アメリカ・バージニア州ではAI需要の過熱を背景にデータセンターの開発ラッシュが進んでいる。州内には全米で最も多い600か所を超えるデータセンターがある。電力消費量は州全体の2割以上を占め今後も大幅に増加していくとみられている。データセンターの電力消費は住民たちの生活にも大きな影響を及ぼしている。バージニア州で暮らす夫婦が悩まされているのは電気料金の上昇。去年同月比で今年は20%値上がりした。電力会社が進める発電所・送電網の建設コストが家庭向けの料金に上乗せされれいるという。AI普及に力を入れるアメリカでは国のエネルギー計画を抜本的に見直す動きになっている。13の州で廃止を予定していた化石燃料の発電所の6割が廃止の撤回・延長へと方針転換された。廃炉予定だったスリーマイル島原子力発電所も再稼働の計画を発表。他の州でも原発によるデータセンターへの電力供給が検討されている。バージニア州では住民と議員が電力会社への規制や公平な負担の仕組みを求める声をあげ始めている。
国内のデータセンター電力需要は2021年からの30年間で約10倍に増えると推計されている。電力の送電線などのインフラは世界中で逼迫している。西角氏は東京にデータセンターが集中しているため地方も含めてバランス良くデータセンターを整備することが重要となるなどと見解を示した。
新潟・湯沢町にはコンテナ型データセンターがある。遊休地に設置された合計200台のコンテナは大型のデータセンター1棟分に匹敵する。特徴は消費電力が低いこと。コンテナごとにコンピューターの冷却を最適化できるため省エネ効果が生み出せる。地下に蓄えられた豊富な雪どけ水が消費電力の抑制に貢献している。一般的な冷却設備と比べ消費電力はおよそ半分。地方ならではの顔の見える関係からデータセンターと地域産業の連携も進めている。湯沢町では作物の栽培できる期間が短いという課題があったがデータセンターの温水を畑に散布することで寒い時期でも安定して作物を育てられることが分かった。
大庭氏は湯沢町の事例はたんにデータセンターを誘致するだけでなく地域資源を活かし地域経済と上手く結びつけることで参照できる事例になっている。ただコンテナ型の小規模なデータセンターのみでAI需要を賄うのは厳しいため、事前対応を図っていく姿勢が求められるなどと話した。
