- 出演者
- 伊藤良司 西川典孝 林田理沙 久保井朝美 ホルコムジャック和馬 豊島実季 荒木さくら
オープニング映像とキャスターの挨拶。
1ドル154円台の歴史的な円安。要因となっているのがインフレが続く米国の経済。ニューヨークのタイムズスクエアのマクドナルドで買った「ビッグマック」の価格は6ドル52セント(日本円で約1000円)と日本の価格のおよそ2倍。米国に進出している日本の衣料ブランドで買ったシャツの価格は39ドル90セント(日本円で約6100円)と日本で買った場合のおよそ2倍。グラフ「円相場」。円安ドル高が進んだのは2021年以降。ことしに入って150円台。その後も円安が進み、今週、一時154円台後半に。円安の影響にネット上では、「米国出張にインスタントみそ汁とカップ麺持参」「海外旅行は円安でもったいない。大型連休は国内に行こう」などの声。
円安の影響は教育現場にも広がっている。国際交流を通じた教育を重視している東京都文京区の私立高校。修学旅行はハワイで行っている。今、円安で頭を抱えている。2019年は1人当たり28万710円だが、2024年は44万8138円と16万円以上も値上がりしている。最先端の海洋研究や固有の生き物などに触れてもらおうと、10年以上前から続けてきたハワイでの修学旅行。円安の影響で来年は行き先を変更する可能性も検討しているという。円安で海外渡航のハードルが高まる中、今、注目されているのが新しい形の留学。フィリピンセブ島を再現した仮想空間(メタバース)。海外留学をオンラインで疑似体験してもらおうというこの取り組み。現地にいる講師から地元の果物や流行りのスポーツなどリアルな情報を通じ英会話を学ぶ。コロナ禍をきっかけに授業で活用する高校もあり、需要が伸びているという。オンライン英会話などの運営会社・城戸渉社長は、いろいろな工夫をしてなるべくポジティブな方向にもっていっている、等と話していた。
伊藤良司は先月前でアメリカにいる中で、アメリカに駐在している日本人は円安に加えて、高止まりしているインフレの影響でダブルパンチを受けている状況で、食費だけでなく住宅費や電気代など、日本の3倍という印象があるという。海外留学協議会によると、日本人留学生の行き先も欧米からフィリピン・マレーシアなど英語を使うアジアにシフトしているという。
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大型連休まで、あと1週間ほど。ことしは円安で日本を訪れる外国人も増えて観光地は賑わいそう。豊島実季が栃木県足利市・あしかがフラワーパークから中継し、「うす紅藤」「大藤」を紹介。美しい花々は日本を訪れる外国人観光客からも人気が高いそう。
きのうの朝7時前、東京・新宿には、続々と外国人観光客が集まってきた。旅行会社が企画した外国人限定のツアー。目的は花の観賞。最初に向かったのは茨城県の国営ひたち海浜公園。およそ530万本、満開のネモフィラの花が丘一面を覆いつくしている。日本の花のビューティースポットはSNSなどで評判が広がっていて、桜の時期に合わせるなど花を観光の楽しみにしている人も多いという。先月、日本を訪れた外国人旅行者は過去最多の308万人ほどに上っている。旅行会社ではこの時期、こうした花に特化したツアーを組むなどして取り込みを図っている。次に向かったのは栃木県足利市・あしかがフラワーパーク。藤はもちろん、ツツジやシャクナゲなども楽しむ。大型連休の旅行者見込み(1泊以上/JTB調べ)は2290万人。一方で、旅行地に観光地に旅行客が集中することによって、地元の人の生活に影響が出るオーバーツーリズムも懸念されている。
人気の観光地、京都の嵐山。アイスクリームや飲み物を手に散策する人たちの姿が見られる一方、商店街の人たちがごみを拾っていた。商店街では以前、ごみ箱からごみがあふれ景観が損なわれたとして、メイン通りからごみ箱が撤去された。その一方で、テイクアウトできる飲食店が増えたことなどからポイ捨てが後を絶たない。苦肉の策で「ゴミは買った店で必ず捨ててください」というポスターを貼ることにしている。京都市が去年行ったアンケート調査でもごみのポイ捨てなどで迷惑したと答えた市民は69%。行政も対策を強化している。市内の観光地には、ごみ箱がおよそ300基あるが、今月、繁華街の祇園でごみの回収頻度を1日2回から3回に増やした。さらに、ごみを5分の1に圧縮することができより、多く入れられるスマートごみ箱も増やしてきた。ところが今月、SNSに投稿された動画には割り箸や空き缶が散乱した様子が。撮影されたのは桜が満開を迎えた時期だった。市の職員はごみ箱にたまったまま回収されない夜間、早朝にカラスにつつかれ散らばったのではないかとしている。先週、カラス対策でごみ箱にふたをつけるなどの対応も始めた。観光客がさらに増える大型連休はまもなく。受け入れる側の取り組みは続く。
ゴミは観光地共通の課題となっていて、例えば東京・上野や浅草では、江戸時代の人のイラストを使ってポイ捨て禁止などを呼びかけているという。
今、マイナンバーとすべての口座が強制的にひも付けされるという不正確な情報が拡散されている。実際にXに投稿された動画では、マイナンバー制度について、自治体などから送られてくる書類に返送しないと、預金口座が自動的にマイナンバーとひも付けされてしまうと主張をしている。これまでに300万回以上再生されている。Xではこうした投稿があわせて少なくとも3500万回以上閲覧されているが、事実とは異なる不正確な情報。書かれている口座管理法は実際にある法律。今月1日に施行されたばかりの法律で、金融機関が新たに口座を開設する人に対して、マイナンバーと口座をひも付けするか確認することを義務化したもの。そして、口座を開設する人は、ひも付けすることに同意するか、しないかを任意で選ぶ。また、デジタル庁もマイナンバーとすべての口座が強制的にひも付けられることはないとしている。口座管理法に伴う手続きはどう行われているのか。実際の口座開設の現場(首都圏に営業基盤を置く銀行)を取材。
口座管理法について金融機関はどう対応しているのか。口座を開設する際には意思確認が必ず行われ、今後は複数の金融機関の口座をまとめてひも付けるかどうかも選べるようになる。デジタル庁は相続や災害時の手続きが簡略化され、例えば被災した人がひも付けされた別の金融機関から預貯金を引き出せるようになるとしている。きらぼし銀行の藤原知子事務統括部長は、強制的に申し込まなければならないとか間違いにならないよう説明に気をつけていると話していた。
取材した銀行の窓口でも口座を開設した人への意思確認をしっかりと行っているにもかかわらず、ネット上では、ひも付けを強制されるという不正確な情報が広がり続けているのは、なぜなのか。背景には口座管理法とは全く別のもう一つの法律、来月施行される改正マイナンバー法の存在がある。ネット上の不正確なの情報の数々は、この2つの法律を混同したものと見られている。「改正マイナンバー法」は、マイナンバーと、国から年金や緊急時の給付金などが振り込まれる公金受取口座の情報等をひも付けしますか、という通知が年金を受給している方々に届く。そして、期限までに回答がない場合、同意したものとみなして自動的にひも付けが行われる。口座管理法では、複数の金融機関のすべての口座にマイナンバーをひも付けることができる。しかも、これはいずれも任意。一方、改正マイナンバー法では、年金受給者は公金を受け取るための口座1つが自動的にひも付けされる場合がある。この2つは全く別の法律で対象もそれぞれ異なる。ただ、口座管理法の複数の金融機関のすべての口座という点と、改正マイナンバー法の無回答だと同意したとみなすという点これらが混同されてしまったと見られる。これが不正確な情報が拡散されている背景といえそう。
岡谷宏基記者の解説(不正確な情報が広がった理由、国の対応について)。河野デジタル大臣が今月9日、Xで間違っているとして注意を呼びける投稿をしており150万回以上見られている。マイナンバー制度を巡る主なトラブルの事例。別人の情報がひも付け:公金受取口座の情報(1186件)、健康保険証情報(1142件)、共済年金情報(119件)。別人の証明書コンビニで誤発行。専門家、影島広泰弁護士は、マイナンバーを利用できる範囲というのは法律で管理されているため、過度に不安になる必要はないとする一方で、「マイナンバーがどの行政手続きで使われているか全部把握している人はたぶんめったにいない。きちんと説明してもらわないと、何か政府が隠しているのではと思ってしまう。もう少しわかりやすく説明してもらいたい」と指摘をしている。公金受取口座については、パソコンやスマートフォンからマイナポータルを見て確認することができる。
石川県加賀市で行われた将棋の叡王戦第2局、タイトルを持つ藤井聡太八冠に、伊藤匠七段が挑んだ。結果は伊藤七段の勝利。藤井八冠はタイトル戦の対局で歴代1位の「17連勝」まであと1勝としていたが、「16連勝」でストップとなった。
EU設立の影の立役者とも言われ、ウクライナ侵攻についても2016年の著書で警告していたフランスの思想家・ジャック・アタリ氏へのインタビュー。「Q.ウクライナと中東で2つの戦争が続いている。2024年をどう見ているか」「A,事態は徐々に深刻化して制御不能になってきている。この先はさまざまなことが起きる可能性がある。イスラエルが核関連施設を狙った攻撃をするかもしれないし、イランの指導者の暗殺などもあり得る。イスラエル存続にはパレスチナ国家の樹立を認める以外に道はない。独裁国家と民主主義国家が隣り合っていて文化的に似ている場合、独裁国家は戦争を仕掛けざるを得ない状況になる。なぜなら、独裁者を打ち倒すような思想が民主主義国家から入ってきてしまうから。これは歴史上繰り返されてきた法則で、ロシアとウクライナがこうなることは避けられなかった。そう考えると中国と台湾の衝突も避けられないことになる。長い歴史を見ると、独裁国家は最後には倒れる。国民は自由を手に入れ、最終的には民主主義が勝利する。米大統領選でのトランプ氏の勝利は非常に大きなリスクとなる。米国が民主主義の“灯台”でなくなると、世界の民主主義は脅かされることになる。そのときこそ、ヨーロッパと日本が民主主義の明かりを引き継がなければならない」「Q.日本には何が必要だと思いますか?」「A.日本の文化、死生観、礼節、イノベーションや洗練さは、絶えず国際社会にプラスの影響をもたらしている。日本の課題を一つ挙げるなら“女性の役割”である。女性が社会のリーダーやさまざまな職種に就けばもっと貢献できる。いま世界を見渡すと、世の中を変える最も大きな力は“女性”である。前回、トランプ氏の再選を阻んだのも、イランで体制に立ち向かっているのも、イスラエルで政権に対抗しているのも女性である。女性はあらゆる戦いの最前線にいる」。また、今回のインタビューの中でアタリ氏は、私たち一人ひとりが世界の未来を担う当事者としての自覚を持つべきだと繰り返し強調した。
スタジオトーク。今回、ジャック・アタリ氏へのインタビューを行った伊藤良司アナウンサーは、インタビューの中で「民主主義は最後には勝利する」と述べたジャック・アタリ氏に「楽観的ですね」と指摘したところ、「楽観的か悲観的かはあくまで試合を観ている観客の立場で、実際に試合をしている選手は勝つために必死に戦っている」と当事者意識が欠けていることをたしなめられたことについて話した。
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サッカーのパリ五輪アジア最終予選。日本はUAEに勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。元日本代表の森岡隆三は先制点を決めた木村誠二の高さが勝利を呼び込んだと話した。細谷真大らが力を発揮すれば、パリ五輪がより近づくという。