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オープニング映像が流れた。
千鳥のスタイルを作った人とも言わしめた、ディレクター津野允さんに密着した。
日本から3000km以上離れた所にある、社会主義の国「ベトナム」。日本の約9割に当たる国土に、約1億30万人が暮らす。首都・ハノイに津野さんはいた。番組スタッフは過去に津野さんと同じ番組を作っていた。津野さんは今、ベトナムのテレビ局「VTV」で働いている。1970年開局、ベトナム最大の国営放送局とのこと。VTVだけで9チャンネルを展開し、津野さんが携わるのはVTV4(外国語放送)。ベトナム在住の日本人や、日本語を学ぶベトナム人に向けたニュース番組「ジャパンリンク 」で、ベトナム人スタッフのサポートをしている。ベトナム人スタッフが翻訳した日本語ナレーションを添削するのが主な仕事。
23年間、大阪の制作会社でフリーランスで活躍してきた津野さん。大阪では指折りのトップディレクターと呼ばれ、「探偵!ナイトスクープ」や「せやねん!」などを担当。中でも「相席食堂」は番組の立ち上げから関わっている代表作。2023年10月にJICA海外協力隊として、2年間VTVへ派遣された。ハノイに来て1年半津野さんがハノイに来た理由は、日本で忙しく働いていたら考える時間もなく、立ち止まることもできなかったので、それが嫌だったと話した。
この日はナレーション録りの日、津野さんもナレーションを読むことがあるという。日本でやっていた事が当たり前ではないと学んだという。ベトナムのテレビ局は職種の垣根がなく、編集からナレーションまで自分で行う。さらに女性率が高く、男女の垣根がない部分も日本のテレビ業界と違う部分だとい。日本のテレビ業界との大きな違いは、テレビとネットの垣根がないこと。専用のアプリや、YouTube、Facebook、TikTokでもテレビ番組が配信されている。
ベトナムのクルーが日本で取材をすることに。向かった先は、上七軒の芸舞妓さんの取材。ベトナムのテレビのロケは、日本のCMやMVの撮影の感覚に近いという。久々の日本に津野さんは「寒い」と言いつつも、現地クルーたちが楽しそうにしていて良かったと話した。津野さんが今思うことは「テレビの仕事は楽しい」という純粋な気持ちだった。
この先について津野さんは、他の国も見てみたいと話した。日本とベトナムの違いを痛感して、他の国はもっと違うはずだと感じたという。津野さんがVTVのセミナーで「自分にとってテレビの仕事は遊びみたいだ」と話したことが今でも心に残っていると話す、ベトナムクルーの女性。津野さんは、世界中に沢山あるテレビの作り方を、そのまま出せる番組があったら面白いと思うと話した。
エンディング映像が流れた。