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(オープニング)
オープニング
オープニング映像。
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(ニッポンの里山 ふるさとの絶景に出会う旅)
小魚が群れるカキのいかだ 広島県 江田島市
広島県江田島市は瀬戸内海・広島湾に浮かぶ島々からなり、日本有数の牡蠣の産地として知られる。牡蠣は筏からワイヤーで吊るし、海の中で上げ下げして育てる。海水温が高い夏は深く、秋になって水温が下がると浅くする。成長に適したこまめな管理が欠かせない。夏にホタテを沈めておくと、海を漂う牡蠣の子ども(稚貝)が付着する。三代続く牡蠣漁師の大越英樹さんにその様子を見せてもらった。稚貝はホタテに付着したまま成長する。牡蠣は岩に張り付いて成長することから、ホタテの貝殻で岩のような環境を海の中に作り出している。1年ほど経つと、フジツボやイソギンチャクも付いて、ホタテは岩場のようになり、小魚も集まってくる。広島県で獲れる牡蠣は全国の6割ほど。広島湾には数多くの川が流れ込み、山や森が生み出す栄養やミネラルを海に運ぶことで、牡蠣の餌となる植物プランクトンが育つ。大潮の午後になると河口に多くの人が集まって潮干狩り。アサリなど多くの貝が獲れる。鳥も食べ物を探しに集まる。牡蠣いかだが浮かぶ海の中を覗くと、スズメダイ、メバル、ウミサボテン、オノミチキサンゴなどを観察できた。12月になると牡蠣の収穫が最盛期を迎える。身を取った牡蠣の殻を肥料として利用する試みも始まっている。牡蠣いかだはたくさんの生き物が集まる海の里山になっている。
里山 季節のことば
「冬銀河」は冬空に横たわる天の川を指す言葉。