- 出演者
- 中山果奈
オープニング映像。
国会は、参議院本会議で石破総理大臣の施政方針演説に対する各党の代表質問が始まった。立憲民主党・水岡参院議員会長が政治とカネの問題を受けた政治改革に真剣に取り組むよう求めたのに対し、石破総理大臣は政治への信頼を確保するため政党のガバナンスに必要な組織規定を定める「政党法」などの整備について議論を深める考えを示した。一方、自民党・武見参院議員会長はアメリカのトランプ政権について「自由で開かれたインド太平洋。早急に首脳会談で米国大統領と確認したうえで、日米同盟に基づくさらなる抑止力の強化を図ることが最重要だと考える」と述べた。
就任から1週間となったアメリカのトランプ大統領は27日、フロリダ州で演説し、外国から輸入される半導体と医薬品に関税を課す考えを示した。そのうえで“私たちは台湾に行ってしまった半導体企業に戻ってきてほしいが、バイデン前大統領のばかげた補助金プログラムのように何十億ドルも与えるつもりはない。関税が嫌ならばアメリカ国内に工場を建設しなければならない”などと述べて、前政権の産業政策を転換する考えを示した。そして政策のスピードを強調した。優先課題に挙げる不法移民対策については“一日当たり数百人の不法滞在の犯罪者を逮捕した。この中には殺人やテロ、子どもへの性的暴行の疑いがある者もいる”と述べて成果を誇った。
SBI新生銀行は1998年に経営破綻した旧長銀(日本長期信用銀行)が前身で、国から投入された公的資金のうちおよそ3300億円がまだ返済できていない。これについて銀行は今年度中をめどに1000億円を返済する方針を明らかにした。国が保有している銀行の株式を優先株に切り替え、その配当を返済に充てる方法を軸に国と協議することにしていて、残る2300億円分の返済も視野に入れて資本金を取り崩すことにしている。銀行は返済の方法や時期が固まれば上場を検討するとしている。1990年代後半以降、バブル崩壊後の巨額の不良債権処理に苦しんだ日本の大手銀行に対して相次いで公的資金が投入されたが、SBI新生銀行は返済が終わっていない最後の金融機関となっていて、完済すれば四半世紀を経て未曽有の金融危機にようやく区切りをつける形となる。
「飛鳥・藤原の宮都」は、奈良県明日香村と橿原市、桜井市の6世紀から8世紀にかけての飛鳥時代の文化財からなる。天武天皇などの宮殿があったとされる明日香村の飛鳥宮跡や、極彩色の壁画が見つかった高松塚古墳、それに橿原市の藤原宮跡など19の文化財が構成資産として盛り込まれている。政府は来年の世界文化遺産への登録を目指し、「飛鳥・藤原の宮都」をユネスコに推薦することをきょうの閣議で了解した。これを受けて、期限となる今月31日までにフランス・パリにあるユネスコの世界遺産事務局に推薦書を提出することにしている。今後、ユネスコの諮問機関の現地調査などを経て、来年夏ごろ開催される世界遺産委員会で登録の可否が判断される。
去年、無罪が確定した袴田巌さんのケースでは、最初に再審を求めてから開始まで40年余りかかるなど審理の長期化が課題で、再審の制度は70年以上一度も改正されていない。きょう超党派の議員連盟は、制度の見直しに向けて各党の実務者による初めての会合を開き本格的な検討を始めた。審理の迅速化を図るため、“再審を求めた側が検察の証拠の開示を請求した場合、裁判所は一定の条件をもとに開示を命じなければならない”とする案が示され、出席者からは“警察が保管する証拠も対象にすべきだ”という意見が出た。また“裁判所が再審開始を決定した場合に検察の不服申し立てを禁止する案”も示され、議論を進めて今の国会での法改正を目指す方針を確認した。
第二次世界大戦中、ナチス・ドイツがユダヤ人を中心におよそ110万人を虐殺したアウシュビッツ強制収容所の解放から27日で80年となり、現地で追悼式典が開かれた。アウシュビッツ強制収容所の跡地で開かれた追悼式典には、56人の生存者や家族のほか約50か国の代表が出席した。この中で、母親と叔母をガス室で殺害された99歳の男性は“歴史を繰り返さないため、異なる人種や宗教などへの差別を許さないでほしい”と訴えた。ホロコーストを生き延びた人の高齢化が進み、記憶の継承が課題となっている。アメリカでは「アンネの日記」で知られるユダヤ人の少女アンネ・フランクが強制収容所に送られるまで生活していた隠れ家が実物大で再現され、公開されている。出入り口を隠すための本棚や家具や生活道具などのレプリカが配置されている。