2025年10月6日放送 23:00 - 23:30 NHK総合

フロンティアで会いましょう!
(8)最新科学が解き明かす東洋医学のパワー!

出演者
永野 野口葵衣 勝村政信 磯山さやか 村上佳菜子 
(オープニング)
オープニング

永野が足つぼで悶える様子がオープニングで流れた。

(フロンティアで会いましょう!)
今回のテーマ

今回のテーマは「最新科学が解き明かす“東洋医学”のパワー!」

解き明かされた東洋医学のパワー!

アルプス山脈の氷河で見つかったのは、約5300年前のミイラ通称「アイスマン」。その体の至る所にある謎の入れ墨を調べていくと、腰痛治療に使われるツボや慢性痛などに効果があるツボなどの位置が入れ墨と一致していた。さらにアイスマンの所持品から出てきたのは乾燥させたきのこで、生薬として使われていたらしい。5000年以上前ヨーロッパで暮らしていたアイスマンは、東洋医学を実践していた可能性がある。現在、その科学的なメカニズムが最新研究によって解き明かされて来ている。

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アルベルト・ツィンク

ヨハネス・グーテンベルク大学教授のトーマス氏は、現代の西洋医学で課題となる難病治療に東洋医学が役立つと確信していると話す。

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トーマス・エファースヨハネス・グーテンベルク大学マインツ世界保健機関
世界で注目!鍼灸・ツボの最前線!

最も重要とされるツボは“足三里”。南アフリカの港町ダーバン、貧富の差が広がり病院や医療支援の手が届きにくい人が増えている地域。その治療施設で、今人気を集めているのがお灸による治療。ここで活動する鍼灸師たちが大切にするツボが“足三里”だった。鍼灸治療のメカニズムは、ツボが刺激されるとシグナルは脳や自律神経に作用し、ホルモン分泌や臓器の働きを改善するとのこと。

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ダーバン(南アフリカ)ベルヘブンメモリアルセンター足三里
広がる鍼灸治療の世界!

お灸博士と呼ばれた、原志免太郎氏は結核のうさぎの足三里にお灸をしてみて、効果を確信したという。そんな原氏は、足三里へのお灸を毎日行い104歳まで現役医として活躍。108歳で死去したが、日本人男性長寿第一位だった。

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原志免太郎足三里
うつ病に効果あり!ツボ3選

うつ病に効果があるとされるツボ3選。「内関」「合谷」「百会」。ツボの位置をそれぞれ確認していた。

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内関合谷百会
医療現場でも鍼灸が注目!

西洋医学で難病とされる病気にも、鍼灸治療が役立つ可能性が明らかになった。その病気とは敗血症、通常人がウイルスや細菌などに感染すると免疫細胞が活性化し病原体を攻撃して感染を抑え込む。しかし、敗血症になると免疫細胞が過剰に働き、血管や組織を攻撃してしまう。重症者の1/3が死にいたる難病。そんな敗血症に鍼灸治療が効果的だと、動物実験で示したのが外科医で鍼灸師のラファエル・トレス・ロサス氏。研究では敗血症に感染させたねずみを2つのグループに分け、片方には何もせず、もう片方には鍼で刺激を与えた。何もしなかったグループのねずみは全て死亡したのに対し、鍼で刺激した方は半数が生存した。足三里への刺激で生じたシグナルは脳へ到達し、内蔵に向かう神経を通り腎臓の上部にある副腎にたどり着く。副腎はドーパミンを放出し、血管を介してし全身へと巡っていく。このドーパミンが暴走した免疫細胞を抑制するという。ロサス氏は、鍼灸はもはや“東洋の神秘”ではないと話した。

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ペニート・フアレス自治大学敗血症足三里
東洋医学のもう一つの柱“漢方薬”

生薬と漢方薬の違いとは。生薬とは、植物の葉・茎・根・鉱物・動物などの一部分を加工したもの。一方、漢方薬は漢方医学の考え方にもとづき、2種類以上の生薬を規定の量で組み合わせたもの。

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カッコンカンゾウケイヒシャクヤクショウキョウタイソウツムラマオウ葛根湯
生薬の驚きの歴史とは!?

生薬はいつから使われていたのか。グラスゴー大学のカレン・ハーディ教授によると、生薬は5万年前から使われていたという。ハーディ氏がその驚きの事実を突き止めたのは、スペイン・エルシドロン洞窟で調査を行った時。発掘された約4万9千年前のネアンデルタール人の骨を分析してみると、アズレンとクマリンという物質が何度も検出された。アズレンとは、止血効果のあるノコギリソウに含まれる成分。クマリンは鎮静効果があり、カモミールに含まれる成分。ネアンデルタール人の骨からは、食料とは別に薬用植物を摂取していた痕跡が見つかった。

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医療現場で注目の漢方薬

サンショウ・ニンジン・カンキョウなどから作られる大建中湯。理化学研究所の佐藤尚子さんは、大建中湯が腸炎の治療に効果があることをマウスの実験によって解明した。マウスの腸内に大建中湯が入ると、乳酸菌のラクトバチルスが増加し腸内環境を改善し腸炎が治ることが確認された。さらにこの腸炎の改善には、大建中湯の免疫への作用が関わっていることが分かってきた。3型自然リンパ球という免疫細胞は大建中湯によって重要な働きをする。大建中湯が腸にやってくると、腸内細菌がそれをエサにプロピオン酸という物質を放出、プロピオン酸が3型自然リンパ球に到達すると「バリア機能を高めて!」というメッセージを伝える物質を放出する。それによって、腸を守る粘膜が生産されバリア機能を強化、腸が炎症から守られ健康な状態に回復する。

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最前線の医療現場で注目されるもう一つの漢方薬が、インチンコウ・ダイオウ・サンシシから作られる茵蔯蒿湯。胆管がんの手術の前に飲むことで、ある効果を得られるという。教えてくれるのは、これまで胆管がんの手術を数多く行ってきた、名古屋大学医学部附属病院の横山幸浩医師。胆管がんの手術を行う上で、大きな問題になるのが黄疸による肝機能の低下。そこで活躍するのが茵蔯蒿湯、腸内細菌の作用によって茵蔯蒿湯からジェニピンという薬効成分が精製される、ジェニピンが肝臓に作用し黄疸を改善させる。横山医師によると、西洋医学でカバーしきれない部分を漢方医学が補っている、西洋医学の中では漢方医学が受け入れられているとのこと。

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東洋医学の未来とは!?

東洋医学の未来とは。近年になって、2000年前からの生薬であるアルテミシア・アヌアの持つ、アルテミシニンという物質ががん細胞の増殖を抑制する働きが発見された。原志免太郎氏は、灸法の新研究は医学最終の目的事業を達成する一保証を与えた感があると話した。

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アルテミシア・アヌア
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

次回予告

「フロンティアで会いましょう!」の次回予告。

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