- 出演者
- 永野 野口葵衣 八嶋智人 関根麻里 副島淳
オープニング映像。
今回のテーマは「線状降水帯は予測できるか?気象学者たちの闘い」。
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- 線状降水帯
近年、必ずと言っていいほど発生する線状降水帯。その降水量は凄まじく、1か月分の雨を一晩で降らすこともある。線状降水帯と呼ばれ始めたのは20年ほど前。以降、甚大な被害をもたらしている。最も厄介なのが予測が難しいということ。今、多くの気象学者たちがその解明に挑んでいる。気象学者たちの闘いに迫る。
線状降水帯の恐ろしさは水蒸気の凝結による大量の熱が積乱雲を発達させること。なかなか尻尾をつかませてくれないので予測が難しい。次から次へと雲が発生してくる。線状降水帯の被害の深刻さを世に知らしめたのは2014年8月の「広島豪雨災害」。被害家屋4000棟以上。「令和2年7月豪雨」は被害家屋12000棟以上。まず気象学者たちが調べたのは発生のメカニズム。
大雨を降らす主な要因の一つが積乱雲。大量に水蒸気を含む暖かく湿った空気が上空で集まった雨のもと。一つの積乱雲は発生しても1時間程度で無くなってしまう。その間、降らす雨の量は20~30mm。近年では積乱雲のあとに次々と積乱雲が発生、休むことなく大雨を降らせるため降水量は100~200mm以上に。この形成過程をバックビルディング型形成と呼ぶ。
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- バックビルディング現象線状降水帯
線状降水帯が多くなっている大きな原因は地球温暖化。積乱雲は集団化する性質がある。線状降水帯の大きさは幅が20~50km、長さが50~300kmにもなる。線状降水帯発生の謎に迫るため、坪木博士はジェット機を使って台風の目の中に入って観測をしているという。
坪木博士たちが調べる「大気の川」とは大気中にある水蒸気の流れ。大気の川が上陸するところに線状降水帯が発生することがわかってきた。温度と湿度を測るセンサーが入ったドロップゾンデを大気の川に射出することで大気の構成を知ることができる。
ドロップゾンデは生分解性素材でできている。観測の結果、湿度90%が高さ10km近くまで発生していた。上空まで湿度が高いと、より大きな積乱雲が発生する。最近、東北地方で線状降水帯が発生している。温暖化によって日本付近が亜熱帯化している。三重大学の立花義裕博士は黒潮を調べている。「スゴい観測装置(2)が調べるモノとは?」とクイズが出た。
2025年6月、線状降水帯と黒潮の関係を調べるため立花博士率いる観測チームが海へ出た。黒潮とはフィリピン付近から北上し日本近海を流れる水温の極めて高い海流。気球につけたラジオゾンデで上空の気温と湿度を測る。XCTDは海の温度と塩分を測る装置。黒潮は水温が高く塩分も高い。立花博士たちのチームはこれらの調査を24時間体制で丸3日行った。
立花博士の調査チームが現地を調べることで明らかにした海水の温度差。高い水温の黒潮の海流と低い水温の東北の海流の境目の温度差が崖のように開いている。黒潮の崖が積乱雲を生むきっかけになるという。黒潮の崖の上に暖かい空気と冷たい空気があり、暖かい空気は冷たい空気の上に乗り上げ上昇基量を生む。結果、水蒸気を大量に含んだ積乱雲が発生すると考えられる。線状降水帯の発生場所、進行方向を予測するには黒潮の崖を調べることが重要になる。
線状降水帯予測の最先端ツールを紹介。最新の予測は陸、海、空、宇宙全てのデータと集約して予測する。その予測の立て役者となっているのがスーパーコンピューター。坪木博士は予想精度を80%にして人命の損失が無い未来を目指すと話した。気象庁は線状降水帯の直前予測をことし5月から始めた。
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