- 出演者
- 紫吹淳
地球環境の限界を9項目で示したデータ「プラネタリー・バウンダリー」を紹介。9項目のうち6つが限界を超えているのが現状だ。今回は地球環境の限界を守るため、様々な企業の取り組みを調査した。
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- プラネタリー・バウンダリー
東京 墨田区「スナックミースタンド 押上」は、お菓子のサブスクサービス「スナックミー」のアンテナショップ。廃棄されるはずの玉ねぎのフレーク「たまねぎぐるりこ」を混ぜ込んでいるクッキーを紹介。仕掛け人は「ASTRA FOOD PLAN株式会社」(埼玉 富士見市)の加納さん。「過熱蒸煎機」という加工機で「たまねぎぐるりこ」を作っている。リンゴジュース、しょうが、ごぼう、にんじんなどの搾りかすを使って様々な商品を販売中。また吉野家とも提携し、1日数百キロ出る玉ねぎの廃材をリサイクルしている。
パラグライダーの翼の部分「キャノピー」は安全基準が厳しく、数年ごとの検査で廃棄分が多く生まれる。京都府亀岡市のHOZUBAGでは、これをバッグなどにリサイクルする事業を展開。もともとは市からの依頼で始まったもの。パリの展覧会で注目されたことをきっかけに、日本での発売が決定。
オープニング映像。
大阪・関西万博のパビリオンの1つ「未来の都市」。出展しているのはクボタ。注目は農業ロボット「Type:V」。車幅や車高を自在に変えられ、目的別にパーツを組み合わせ様々な作業をできる。開発した石見さんの職場は大阪・堺市のグローバル技術研究所。これまで自動運転可能な農業用ロボ「Agri Robo MR1000AH」など開発。
大阪・関西万博でクボタが展示している農業用ロボ「Type:V」。クボタは2890年に鋳物メーカーとして創業。これまで農業の機械化に尽力し、今では世界120か国以上で事業を展開。「Type:V」の開発部門は専門技術ごとに分かれている。
大阪・関西万博でクボタが展示している農業用ロボ「Type:V」。開発を主導した石見さんは幼い頃から電子工作が大好きで、初めてプログラムをしたのは中学生の頃。94年にクボタに入社。これまで数々の新技術を開発してきた。この日はType:Vの実験。同じAIを搭載したトラクタを研究所併設のテストコースに走らせ、自動運転で障害物を回避できるかを検証。結果、成功。
クボタの研究開発者・ウルタドさんはスペイン出身。この日は北海道網走市でヒアリング。自身が開発に関わった「衛星リモートセンシング」が実用化されている。同システムは、人工衛星からのデータで畑の状況を把握などできるもの。
クボタが開発、人工衛星を利用した農地管理システム。生育状況に合わせた肥料散布が可能となり、この情報をもとにトラクタを自動運転させることも可能。
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クボタの研究開発者・ウルタドさんはスペイン出身。マドリード工科大学でコンピュータエンジニアリングを学んだ。日本で働こうと思ったのは、海外で働く姉の姿に憧れたから。クボタの「地球を守り みんなの生活を豊かにする」との理念にも共鳴したという。
クボタに勤める吉野さん。趣味はサックス演奏で、演奏会の実行委員も務めている。地球温暖化の元凶とされるメタンガス削減のため、稲わら資源循環システムの開発に携わっている。ひと月の半分は秋田の現場に出張。同システムは、稲わらを細かく砕いて発酵させエネルギーなどに変換させるというもの。発生したメタンガスはタンク内に保管。これを水素にする実験も進められている。
クボタに勤める吉野さん。地球温暖化の元凶とされるメタンガス削減のため、稲わら資源循環システムの開発に携わっている。秋田県立大学などと協業で、温室効果ガスの削減と液肥の効果を検証する取り組みも。将来的には、稲わらを農家から買い取りエネルギーに変えて農家に還元する枠組みにしたい考え。課題は、農家には高齢者が多く受け入れが進まないこと。
クボタに勤める吉野さん。地球温暖化の元凶とされるメタンガス削減のため、稲わら資源循環システムの開発に携わっている。事業の成功には農家からの理解が不可欠。この日は役場で協力してくれる農家を募集。「田んぼを傷めたくない」と拒否する農家も少なくないという。
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北海道北広島市のエスコンフィールドHOKKAIDO。そのすぐ近くにある「KUBOTA AGRI FRONT」をこのあと紹介。
北海道北広島市のエスコンフィールドHOKKAIDO。そのすぐ近くにある「KUBOTA AGRI FRONT」は、今の日本の農業事情などを紹介する学習施設。農業の大切さを紹介する展示も。注目の体験は農業経営シミュレーションゲーム「AGRI QUEST」。栽培法や売り先を選びポイントを貯めていくもので、ポイントには「社会貢献力」という項目も。施設には、自動管理で栽培する植物工場も。
北海道北広島市にある「KUBOTA AGRI FRONT」に勤める石井さんは栃木県出身。自動車メーカーから転職し、このプロジェクトに惹かれ社内公募で異動し単身赴任。施設は2023年開業、駐在メンバー7人で運営。主な取り組みは、施設内で自動管理により野菜を育てること。農薬が不要であり、保存期間も長い。施設内のカフェでも提供。水や肥料は作物の状態に合わせて自動供給。
北海道北広島市にある「KUBOTA AGRI FRONT」。北海道岩見沢農業高校と連携し、路地菜園の施工を行っている。デザインから施工まで全てを生徒自ら担当。
エンディング映像。
ここまでの出演者らに「あなたにとって会社とは?」と質問。「成長させてくれる器」「世界規模の課題に同じ志を持った人々が力を合わせられる場所」「いろんなことにチャレンジできる場所」「自分自身を成長させてくれる場」など聞かれた。