- 出演者
- 紫吹淳
メルクリウスの扉署長・紫吹淳理事長のコメント。未来を見据えた企業の裏側を大調査する。
メルクリウスの扉調査員・西脇彩花が取材。調査スポット:埼玉県を拠点に全国14営業所1300人の社員が働くバス会社・平成エンタープライズ。平成エンタープライズ加須営業所のバスの運転手が乗務を終え向かったのはいちご農園。バス会社の隣にあるのがいちご農園。調査スポット:ベリーベリーベリー。ブランドいちご・かおり野を紹介。バスツアーではいちご狩りツアーが大人気。いちご狩りスポットを作ってもっと人を呼び込もうというのがもともとの狙いだった。スタッフはほとんどが素人。ベリーベリーベリー・岡藤篤志代表は「近所の農家の助けがあってスタートできた」と語った。農家との関わりが未来を見据えた新たな事業に乗り出すきっかけとなった。市の約半分が農地という埼玉・加須市。後継者のいない耕作放棄地の増加が大きな課題。稲穂がたなびく田園風景をこの先も守りたいと始めた事業が米作りだった。田んぼを借りてこの春から米作りをスタート。まずは社員たちの食べる分から作り始める。借り手がついた近所の農家も大喜びだった。
未来を見据えて作られた鯛。デリバリー専門店・釜寅で、鯛の釜飯が作られていた。白寿真鯛が未来を見据えたある特別な養殖方法で育てられた。ライドオンエクスプレス・原島一郎さんが説明「臭みが少なく、非常に上品な仕上がり」。養殖法に成功した赤坂水産・赤坂竜太郎さん。その養殖が生まれたのは必要に迫られた結果だったという。養殖にかかるコストの7割はエサ代。真鯛のエサにはカタクチイワシが使われるが、その価格が高騰。新たなエサと注目したのが、無魚粉飼料。大豆やコーンなど植物性タンパク質で作られたエサで、コストを下げることができる。真鯛を1匹育てるのに必要なカタクチイワシは約10kg。それをやめることでカタクチイワシという水産資源を守ることができる。この方法一筋縄ではいかなかったと言う。AI給餌機により鯛がお腹をすかせたタイミングを見計らいエサを撒く機械。必要な分だけエサを撒くので余ったエサが海を汚すのを防ぐことができる。単に臭みがなくておいしいだけじゃなく、海を汚さずに水産資源も守る。ここには持続可能な未来がありそうだ。
オープニング映像。
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- 丸の内(東京)大阪府横浜みなとみらい21
東京で働きたい憧れのオフィス街、丸の内。この一大ビジネス街の礎を作ったのは三菱財閥2代目総帥・岩崎彌之助。三菱財閥を築き上げた弥太郎の弟。明治政府から丸の内一帯を買い取った彌之助には大いなる夢があった。この地を世界に誇るビジネス街にする。それから130年あまり。夢は現実のものとなっている。街には明治の気骨を今に伝える重厚な建物も。三菱一号館美術館を紹介。最初の働キーマンは三菱地所丸の内運営事業部・今西達雄さん。取引先に街の魅力を知ってもらうのも仕事のひとつ。2月には丸の内を代表する丸ビルの1階へ案内。オフィス街には異色とも思えるチョコレートショップの販売スペース。ターゲットは丸の内で働く人ばかりではない。丸ビルだけでも約150軒のショップや飲食店が軒を連ね街に遊びにくる人たちを楽しませている。丸の内エリアの約600店舗で利用できる「丸の内ポイントアプリ」は登録者数30万人以上だという。新丸ビル内の飲食店ゾーン「丸の内ハウス」ではメキシカンタコス専門店「Mole TAQUERIA Y BAR」、そば店「ソバキチ」を紹介。
働キーマン:三菱地所丸の内運営事業部・今西達雄さん。今西さんの努力は丸の内エリアで働く人たちにも向けられている。この日は丸の内異業種社員たちが楽しむ企業対抗ゲーム大会。かつてない試みだが、丸の内アプリで参加を募ると32社から応募があった。楽しい時間が終われば会場から飲み会に流れることもあるはず。丸の内には受け皿になる店もそろっている。この街に変化をもたらす今西さんがもっとも好きな場所は、新丸ビル7階・丸の内ハウステラス。新丸ビルの竣工は18年前。三菱地所への就職には父親の存在も大きかったという。不動産鑑定会社を営む父親のもと今西さんは、埼玉・川越に生まれた。父親の会社が埼玉県で不動産鑑定士の登録を受けたのは昭和40年。登録証には第2号と記されていた。60年が過ぎた今も現役で仕事を続けている。丸の内エリアの価値を更に高めること、今西さんはそのためにアプリの魅力を伝えるポスターの刷新に取り組んでいた。ポスターの刷新はこの春の予定。
大阪府は47都道府県で1人当たりの公園の面積が一番小さい。大阪・梅田の広々とした公園で音楽を流しているのはDJブース「ストリートターンテーブル」。働キーマンは、誰でもDJになれるイベントを実現させた三菱地所関西支店・神林祐一さん。梅田の一等地に出現した大きな公園「グラングリーン大阪」は巨大ターミナル大阪駅と直結した好立地。ユニークな施設「PLAT UMEKITA」を案内。自転車をこいでミックスジュースを作る「MIX BIKE」はフードロスの解消にもつながるアトラクション。公園内では、おもちゃ、レジャーシートなどを毎日無料で貸し出している。神林さんの仕事は都心に切り開いたグラングリーン大阪の開発と運営管理。設計の段階から様々な工夫が。先が見通せないと歩いてみたくなる、ゆったりと座れる場所が増えるなどの効果を狙った盛り土など。公園の周囲はまだ開発中で2027年度にはうめきた公園の北側が完成する予定。以前は貨物駅だった跡地を9つの事業者が共同で開発を進めていて、やがてはオフィスや商業ビルマンションまでも備えた巨大な未来空間「グラングリーン大阪南館」が3月に出現する。グラングリーン大阪の代表企業は三菱地所で、神林さんは開発運営に関して共同事業者の意見をまとめる立場でもある。神林祐一さんはこれからMIDORIパートナー制度の会議に向かう。この制度はグラングリーン大阪のサステナブルな価値観計画や共創の理念に共感いただいた企業や団体と共に公園及び街の持続可能な運営を図るもの。公園の維持管理は自治体ではなく、民間事業者とパートナー企業が協力して行っている。
東京・有明・東京ビッグサイトで開かれたグリーンインフラ産業展2025。自然環境を生かした持続可能な都市づくりについての展示会。会場には神林さんが講師として招かれ、グラングリーン大阪の試みを紹介した。工事が進む大阪・梅田・グラングリーン大阪北側部分を訪問。DJイベントを手掛ける企画会社・グッドモーニングス・水代優代表取締役は、神林さんが新人時代共に力を合わせてきた。
神奈川・横浜のみなとみらい21の45年前の写真を紹介。昔は造船所があった。街を大きく変えたのが30年余り前に建った三菱地所のビル。1993年の完成当時、横浜ランドマークタワーは日本一の高さを誇るみなとみらいのシンボルになった。時は流れ世の中も変わった。ここで出会ったのは街の新たな魅力を生み出す人。
今年1月横浜みなとみらい21でイベント「YOXO FESTIVAL2025」が開かれた。120を超える企業やクリエイターが、未来を提案する試みは、今年で3回目。ブース・らくガッキでは、用意されたタブレットに書いた落書きがスクリーンに現れ、手をかざすとメロディーが。会場には電動の三輪車も用意された。働キーマンは三菱地所横浜支店・新妻弘紹さん。みなとみらいのエリアマネジメントを担当している。開催も3回目を迎え街にも参加する企業にも価値あるイベントになってきた。横浜未來機構・渡邉巧さんは「ここに出るためにスタートアップと大企業がコラボして企業開発し出展。成果発表、試せる場として認知されてきた」と語った。新妻さんは「企業同士もだが、子どもたちがイベントで触れて、体験できたと思うと愛着がわいてくる。将来のまちづくりにつながってくる」と語った。
横浜ランドマークタワーの竣工から31年あまり。今みなとみらいを訪れる人は年間約7,800万人に上る。街の人気は定着したが、いつまでも魅力的であることが大きな課題。新妻さんは「街を育てていくフェーズになっている」と語った。コンサートや大型イベントの会場となるぴあアリーナMMは新妻さんにとって心強いパートナー。年間来場者は150万人以上。去年はぴあ・西之坊真美子さんと組んで世界最高峰といわれる踊り子を集めたフラの来日公演「Na Po’okela2024」とコラボができた。新妻さんは会場とみなとみらい駅の間にあるグランモール公園でのイベントを企画。ハワイフェスティバルは経済効果も含め大成功だった。
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- ANA presents Nā Po‘okela 2024 ナーポオケラ-The Best of Merrie Monarch-ぴあぴあアリーナMMグランモール公園横浜みなとみらい21横浜ランドマークタワー
毎年恒例の桜通りを中心に開かれる「みなとみらい21さくらフェスタ」はみなとみらいの春を告げる風物詩。パレードが練り歩き、キッチンカーもずらりと並ぶ。ただし、みなとみらいはクリーンなエネルギーの積極的利用が求められる「脱炭素先行地域」。バッテリー製品の開発者であるLEALIAN・佐藤俊代表取締役を巻き込んだのはそのためだった。三菱地所ではスタートアップ企業を支援しており、佐藤代表の会社もそのなかの一社。さくらフェスタで使おうと考えているのが、LEALIANが開発したバッテリーである。
大手町常盤橋エリアは、江戸時代の参勤交代の時に江戸城への正式なルートとして使用された。日本の新たなるシンボルとなる街が、TOKYO TORCH。日本一の高さとなる385m・62階建てのTorch Towerを始め、人生100年時代を見据えた施設になるという。2028年に完成予定。常盤橋タワーでは、TOKYO TORCHが実現する未来に先駆けた様々な試みが行われている。自治体などと連携し、定期的にイベントを開催している。敷地内の広場では、全国各地の名産に触れることができる。MY Shokudo Dining & Sakabaは、ビル内の就業者のみランチを利用できる。食べ残しは生ゴミとして集められ、機械に投入され液体肥料として再利用される。TOKYO TORCH事業部の松橋さんは企業の姿勢に感銘を受けて4年前に転職し、2児の母になった今未来を大切にする仕事に就けた充実を噛み締めている。
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- MY Shokudo Dining & SakabaTOKYO TORCHTorch Towerカナダクラレ三菱地所小千谷市(新潟)常盤橋タワー常盤橋(東京)日替わりランチ東京駅江戸城浜松ホトニクス福島県錦鯉
徳島県上勝町は全国から熱い視線を浴びている。2月、まず訪れたのは上勝町ゼロ・ウェイストセンター。上勝町は、2003年に日本初のごみゼロ宣言をした。リサイクル率は、全国平均4倍以上の80%超え。分別されるごみは43種類に及ぶ。生ゴミは各家庭にコンポストがあり、土に還すだけという。常盤橋タワーの液肥へのリサイクルはこの街の取り組みを参考にした。この日の松橋さんのミッションは、TOKYO TORCHのサスティナブルなオリジナル商品の製作状況を確認すること。作られていたのはオリジナルのビールで、液肥で育てた米を風味に加えてイベントの目玉にしたところ大盛況だったという。1月には上勝町の柚香の風味で第2弾を販売した。現在は循環麦でビール作りに挑戦している。
TOKYO TORCH事業部の松橋さんが訪ねたのは、静岡・富士市の森の中。山林の健康を守るため、必要に応じて木を間引いている。間伐材は合板などの材料として使われてきたが、最近需要が減ってきている。富士市では、最新のマシンを導入して後継者を募っていた。松橋さんが思い描いているのが木材の有効利用で、TOKYO TORCHが手伝えればと考えている。今月20日には、富士市の木材を使用したブースを出展予定。オリジナルコースターが作れるという。
あなたにとって会社とはと聞かれ、丸の内運営事業部今西さんは自分に大きなバトンを預けてくれている存在、横浜支店新妻さんは人を思う街作りを真剣に仲間と一緒に考えられる場所、TOKYO TORCH事業部松橋さんは新しいことに色々チャレンジしていく場所、関西支店神林さんはこれからの新しい街作りを三菱地所の中でチャレンジしていけたらいいなと思うなどと答えた。
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