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本日の世界遺産はハンガリーのブダペストのドナウ河岸。
ヨーロッパを東西を流れるドナウ。その中流域にブダペストが存在する。ブダペストはブダとペストの2つの地区に分かれている。ブダ地区には「ブダ王宮」があり、その王宮と共にブダペストを象徴する世界遺産「マーチャーシュ教会」が見える。2つの地区をつなぐ「セーチェーニくさり橋」が完成したことで合併しブダペストが誕生した。ペスト地区は平坦な地形であるがひときわ高い建物として「聖イシュトヴァーン大聖堂」が存在する。この聖堂はハンガリーを建国した初代国王・聖イシュトヴァーンを讃えてつくられ、ケースの中には聖イシュトヴァーンの右手のミイラが保管されている。
ブダペストには都市計画で誕生した画期的な大通り「アンドラーシ通り」が存在する。それまでは雑然した街だったが都市計画で全て作り変えその目玉が大通り。発案したのはアンドラーシ・ジュラ伯爵でパリへの滞在経験がありシャンゼリゼ通りなどを参考に計画し、通りにはパリなどのようなカフェも存在する。オペラ座の内装にはふんだんに金が使用され、上流階級の社交場となった。よその都市のマネばかりではない。アンドラーシ通りの地下には世界初電気式の地下鉄が通っている。大通りの外観を損なわないように電車を地下に通した。作り方は地面を掘って線路を通して蓋をするというシンプルな作りとなっている。さらにアンドラーシ通りには独特な仕掛けとして建物が密集している場所から緑豊かな場所へ町並みが移り変わるようになっており、全長2キロブロック毎に建物の高さや道幅のが変化している。
アンドラーシ通りの街側の終点には英雄広場が存在する。広場には国の英雄たちの像が設置されており、中心部に並ぶのはこの地に定住を決めた人たち。広場の先には公園が広がり憩いの場として市民に愛されている。その公園の中にも宮殿のような建物が存在する。この施設は温泉施設で温泉大国でもあるハンガリーには40もの温泉施設があり、セーチェーニ温泉はその中でも最大のものとなっている。
ハンガリーにある旧郵便貯金局はハンガリーの建築家であるレヒネルが設計。蜂の巣をかたどったオブジェが存在し、装飾で建物を役割を示したとされ、内部には蜂の絵が彫ってあり、巣に蜜を集めるよう貯金しようというメッセージが込められている。ブダ地区には地下洞窟が存在する。入口は住宅地の中にあり、入ると石灰岩の洞窟が広がる。セムルーヘジ洞窟は温泉水が石灰岩を溶かしてできた洞窟。こうした洞窟は他にも存在し、その一つであるゲッレールトの丘には教会が存在し現在も使用されている。
ブダペストは大国に翻弄された街である。16世紀にはオスマン帝国に占領され、ルダシュ温泉やギュル・ババの像、霊廟が残されている。オスマン帝国の後にはハプスブルク帝国がやってきた。
オスマン帝国に占領されたブタペストではマーチャーシュ教会が当時モスクに改造されていた。その占領が終わるとハプスブルク帝国の占領下となるがこの教会でハンガリー王の戴冠式が行われ、フランツ・ヨーゼフは2つの国の王となった。自治権を得て街の人たちは草花模様を多くするなどハンガリー風に変えていった。そして独立を象徴するとものとして「国会議事堂」が建築された。ブダペストは首都としての維新をかけた建築群が評価され世界遺産に登録された。
世界遺産の次回予告。
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