- 出演者
- 富澤たけし(サンドウィッチマン) 池上彰 宇賀なつみ 伊達みきお(サンドウィッチマン) 芦田愛菜 田山涼成 松嶋尚美 ケンドーコバヤシ カズレーザー 堀田茜 浮所飛貴(ACEes) 深田竜生(ACEes)
日本を揺るがした○○問題。約20年前に牛丼が無くなった問題。牛丼が豚丼に変わった問題。BSE(牛海綿状脳症)に感染した牛が発見された。アメリカ産の牛肉の輸入が停止された。牛丼の販売休止前には行列ができた。2004年度の国産牛の生産量と輸入牛の割合は、国産牛44.2パーセント、輸入牛55.8パーセント。現在では国産牛41.1パーセント、輸入牛58.9パーセント。牛肉はずっと海外に頼っている。アメリカ産にこだわった店は復活に遅れが出た。ここ数年、円安によって輸入牛が値上がりしている。焼肉店の倒産が相次いでいる。日本の牛肉の海外頼みは続いている。
1994年、赤ちゃんの名前が日本を揺るがした。悪魔ちゃん命名問題。親が「悪魔」と命名しようとしたが役所が拒否した。親は常用漢字だと主張。裁判に発展。結局名前は変更された。命名に関する倫理観が問題になった。今年、子供の命名についてルール変更があったという。松嶋尚美さんの娘は「空詩」と書いて「らら」と読み、キラキラネームだといわれているとのこと。子どもの名前についてルールを確認。常用漢字+人名用漢字が使える。家庭裁判所が認めて使えるようになったという。非常識な命名の場合、役所は拒否できるという。法務省は名前によっては受理を見送り法務局に確認するという。キラキラネームは増えている。「詩」と書いて「ぽえむ」と読むとのこと。「七音」と書いて「ドレミ」と読むという名前がある。いまは事実上キラキラネームが使えなくなったという。出生届提出時にフリガナを戸籍に記載する。改正理由は、事務処理の負担軽減や複数のフリガナ使用防止など。これまで読み方を規制する法律はなかった。氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものとなった。改正戸籍法では全国民の読み仮名を初めて登録。来年5月までなら、常識的に読める範囲なら読みがなを改名できるという。
最近起きている食の問題が約30年前にも。戦後最悪のコメの不作といわれ、多くの人がお米を求めた結果、買い占めが起きたりコメ泥棒がでるほどの大問題に。コメ不足で緊急輸入されたのがタイ米。当時は2kg10円で売られることも。タイ米があまりにも売れず、抱き合せで販売もあった。当時はあまり馴染みがなく、味や食感が日本人に合わないという声もあったが、チャーハンにすると美味しいとタイ米料理の講習会に主婦が殺到。コメが不作になった原因は記録的な冷夏。平成のコメ騒動がきっかけで冷害に強い米作りが進み、新潟や東北に引けを取らない北海道産の新ブランド米などが登場。さらに平成のコメ騒動をきっかけに、備蓄米制度が始まった。100万トンを目標に、毎年約20万トンずつ買い入れし古くなったものと入れ替える。備蓄米を供給したのは、東日本大震災、熊本地震でも行われた。今年コメ不足としては初めて放出された。平成のコメ騒動で外国産米を輸入したが、それまで日本は国として外国産米の輸入はほぼなかった。だが同時期に始まったのが、強制的にコメを輸入するルール。1986年から日本は輸入の自由化が求められていた。最低限輸入するといった意味でミニマムアクセス米といわれている。外国のコメが安く入ってくると日本のお米が売れなくなるので高い関税をかけたが、自由貿易に反するのではとなりその罰として必ず外国産米を輸入しないといけないということになった。その決まりは今も続いており、開始当初は約43万トン輸入していたが、現在は約77万トンまで増えている。食用というわけではなく、主に飼料用としてや加工用として使用されている。1999年度にはミニマムアクセス米以外の輸入米も本格的に輸入が開始。最近ではアメリカ産米を多く輸入されている。今年7月の輸入量は去年月平均の約2000倍。特に日本の米の特徴に近いカリフォルニア米が多い。定食屋や牛丼チェーンなどで導入しているところもある。炊きたては味に遜色ないといわれている。とはいえ日本は輸入米には高い関税をかけている。アメリカ産米が爆増したのは、国産米の高騰や米不足で輸入業者が「輸入しておけば足りなくなることはないだろう」というので輸入が増えたという。
10年ほど前には中国人観光客による「爆買い」や中国人による「パクリ問題」などがニュースで取り上げられていた。中国人観光客の旅行消費額は近年減少傾向にある。その要因はネット通販の普及と中国国内での転売の規制だという。今の中国の富裕層は物ではなく日本の土地を購入するようになっている。またパクリ問題に関しては、中国で知的財産権に関する法律が改正され、知的財産に関する訴訟の数が急増しているという。これは中国が発展して世界の目を気にするようになったからだという。
2009年に誕生した「ビットコイン」は、当時の1BTC=約0.2円から約1696万円まで価値が上昇している。ビットコインなどの暗号資産はネット上に存在するお金で、実在する通貨とも交換できる。ビットコインが広まった理由について池上さんは「ネット上のお金を信用する人が増えた」などと話した。
「ビットコイン」元々決済手段としての役割がメインだったが、価値の上昇に伴い今では投資の対象として利用者が増加している。日本国内にある暗号資産口座の数は今年7月時点で約1274万口座とのこと。そのため日本政府はビットコインを金融商品として位置づけるための法改正を進めようとしている。世界では中央アフリカとエルサルバドルがビットコインを法定通貨にしているが、エルサルバドルでは今年1月の法改正で法定通貨ではなくなったという。国際通貨基金からの融資を受けるために法定通貨から除外したとのこと。ビットコインなどの暗号資産は金融関係者の間ではリスキーなものと認識されている。
2007年に誰のものか分からない年金記録が約5095万件あることが発覚した。また2019年には金融庁が老後の生活に約2000万円が必要との試算を発表した。2007年の「消えた年金」問題に関しては、当時年金を管理していた社会保険庁のずさんな実態が明るみになり、2010年に日本年金機構が発足して年金管理を引き継いだ。そして年金管理体制を強化するために「ねんきん定期便」や「マイナンバー制度」などが導入された。
現在も約1676万件の年金記録が未解明のままになっている。年金の管理を行う場所が変わるごとに年金記録が破棄されてしまい、日本年金機構にも自治体にも年金記録が残っておらず、収めたはずの年金を受け取れない人がいるという。転職が多い人、名字の変更歴がある人、名前の読み方が複数ある人は年金記録でミスが起こりやすいとのこと。日本年金機構では消えた年金の疑いがある人に「ねんきん定期便」にメッセージを入れて連絡したり、「ねんきんネット」で自分が該当するか検索できるよう現在もすり合わせ作業を行っている。
男性65歳・女性60歳の無職の夫婦が30年間生活するのに2000万円が必要との試算が出た。本来は「若いうちから投資などで貯蓄してほしい」という趣旨だったが、2000万円という数字が独り歩きして問題となった。ただこの試算は物価が上がらないことが前提で、現在のペースで物価が上がり続けると4000万円~6000万円が必要になるとする専門家もいる。政府は投資を勧める一方で収められた年金を株や債券などに投資して運用しており、今年6月末までの累積で約166兆円の収益を上げている。
2016年~17年にかけて、森友学園への国有地売却問題と加計学園が運営する岡山理科大学の獣医学部新設問題が起こった。森友学園問題では8億円も値引きされて国有地が売却されたり、公文書の改ざんが大きな問題になった。また改ざんをさせられた近畿財務局の職員が自殺に追い込まれ、森友学園の理事長夫妻が逮捕・有罪になった。さらに創設予定の小学校の名誉校長を安倍元総理夫人が務めていたことから、安倍元総理夫妻の関与が疑われた。一方の加計学園問題では獣医学部の新設に安倍元総理の優遇があったのではないかと問題になった。
「モリカケ問題」では財務省の幹部が安倍総理に忖度して行ったのではないかと疑惑になり、そこから「忖度」という言葉が広まって新語・流行語大賞にも選ばれた。岡山理科大学の獣医学部は愛媛・今治市に予定通り新設され、現在も加計学園が運営している。一方森友学園問題の土地は売りに出され、有罪となった理事長は現在も服役中。そして財務省が近畿財務局に指示して行わせた改ざん関連の文書の解明が現在進行中とのこと。関連文書は17万ページあり、全容解明にはまだまだ時間がかかるとみられている。
周辺が住宅街で危険との理由から、沖縄県 宜野湾市の普天間基地(普天間飛行場)を名護市・辺野古地区へ移設しようという辺野古移設問題。沿岸を埋め立て滑走路を建設する計画だったが基地反対派による猛抗議を受けた。現在工事は進行中で、南側の埋め立てはほぼ完了した。一方北側は地盤が軟弱であることが判明し、約7万本のくいを打つ追加工事が行われている。完成は早くて2037年の予定。この計画は1999年代半ばに勃発。5~7年以内の基地返還に日米合意がなされた。沖縄県は計画に反対している。その理由として、過重な基地負担、反対する民意、周辺の豊かな自然環境の破壊、普天間飛行場の危険性の除去にはつながらないなどがある。環境面では国の天然記念物ジュゴン、並びに約260種類の絶滅危惧種の生息地である。工事の遅れに伴い、建設費用も増大している。当初の総工費は3500億円以上だったが、2019年の再試算では約9300億円に膨れ上がった。現在、県は最大2兆5500億円と試算している。
