- 出演者
- 伊藤雅之 星麻琴
伊藤雅之らの挨拶。会期末が迫る国会では山積する重要課題をめぐり論戦が続いている。今回は与野党の参議院の幹部に議論してもらう。
今後必要な経済対策について議論する。焦点は物価高対策と持続的な賃上げ。そして人手不足への対応。消費者物価指数は、前年同月比で、3パーセント程度の上昇率が続いている。10月は2.9パーセントの上昇。実質賃金は減少が続く。今年10月の実質賃金は、前年同月比で-2.3パーセント。家計負担が重くなっていることに国民は苦しんでいると立憲民主党の田名部さんがいう。徹底的に人への投資が必要となる。非正規雇用の処遇格差なども必要だ。個人消費を伸ばすことも重要だ。セーフティーネットの構築も大切だ。共産党の井上さんは、実質賃金は、アベノミクスがはじまった2012年から38.2万円も低下しているという。抜本的修正が必要だ。政治の責任で賃金を上げるべきだ。最低賃金は1500円にすべきだ。法人税は下げられている。消費税は、3回上がっている。経済を縮小させている。自民党の福岡さんは、企業の賃上げの促進をしていくという。国民民主党の舟山さんは可処分所得をどのように増やすことが大切だという。トリガー条項を下げていくべきだという。税金を下げる政策も大事だ。控除を増やすべきだ。扶養控除をなぜ減らすのか。当たり前のことを求めるという。日本維新の会の柳ヶ瀬さんは、デフレからの脱却は大切だ。現役世代の可処分所得を増やすことが大切だという。規制改革の徹底も大切だ。公明党の西田さんは、手取りを増やすこと大事だという。賃上げが最大の政策となる。思い切った税制が必要た。年収の壁対策も大切。減税もしていく。中長期的には、TPPにイギリスが加盟することになり、自由貿易市場はユーロ圏を上回ることになる。金融政策も大切だ。れいわ新選組の高井さんは、消費税の減税をするしかないという。減税に時間はかからない。なぜ国民の声をきかないのか。立憲民主党の田名部さんは消費税減税を否定しているわけではないという。給付で対応するという。減税は検討の余地があるという。
今国会で議論になっているライドシェアの導入。全国のタクシー会社で働く運転手の水位は、今年3月末の時点で23万人余で、コロナ禍前の4年前から約20%減少し、運転手不足が課題になっている。こうした中今注目を集めているライドシェア。岸田総理は今国会で、地域交通の担い手不足など社会問題に対応する観点から、導入に向けた課題を検討し、早急に方向性を出す考えを示した。西田氏は、地域に応じた対策が必要だとし、共通するのは利用者の安心・安全をいかにして確保するかということなどと指摘。柳ヶ瀬氏は、全般的に人手不足で、需要と供給をマッチさせていくことが重要で、雇用の流動化も必要などとした。井上氏は、地方でNPO等がやっている自家用有償旅客運送と、議論されてるライドシェアは別物だという。人手不足の根本要因は低すぎる賃金だと指摘。政府はリスキリングと労働者のせいにするが、国が責任を果たしていないとし、抜本的に転換することが必要だとした。田名部氏は、都市部と地方によって実情が違うという。規制改革推進会議は、ときに現場の声や実情を無視した提案があるので気をつけないといけないとし、安全性の担保は守らないといけないなどとした。福岡氏は、各党において様々な意見を持つ状況があるとし、今回の補正においても二種免許取得する方の支援や、勤務形態の柔軟化でパートなどが参画しやすい環境整備をするなどに予算を積んでいるという。それでも足りない分を賄うということでライドシェアの話が出ているという。自家用有償旅客運送という制度の使い勝手を上げていくのも大切だが都市部をどうするかについてこれから検討していくが、できることからしっかり進めるのが大事などとした。高井氏は、ライドシェアは課題も多く禁止いている国も多いという。まずやるのは公共交通の再構築、タクシーやバスの運転手の育成、賃金アップなどに国が支援すべきなどとした。舟山氏は、人手不足は待遇の問題を解決していくのが第一歩だとし、安全安心を担保し働きやすい環境を作ることが必要などとした。問題についてどう進めていくかについて福岡氏は、デジタル行財政改革会議で議論しており、年内にも一定の方向性を政府は出す検討をしているという。
大阪・関西万博の課題について議論。柳ヶ瀬さんは「トータルどのくらいコストがかかるのか、どのくらい経済効果があるのかということをクリアにして説明していくことが必要」とコメント。舟山さんは「経済効果2兆円と言われているが、これは6年前の試算。本当に今それだけあるのか、果たして人が来るのかどうか。またこれだけお金が増えることを容認して良いのか。ないより運営費等の費用増大についても全く検証しておらず、ここにきて問題が噴出しているのではないか。改めて万博の意義を検証していかなければならない」と指摘した。一方西田さんは「皆さんの不満が高まっているのは事実なので、無駄遣いがないのか徹底して見直していきたい」とコメント。田名部さんは「愛知万博では予算内におさめられた。それなのに今回はすでに当初の予算から倍増している。経済効果も含め本当に全国にどういう効果があるのか、どれだけコストカットできるのか、徹底的な説明責任を果たすべき」と指摘している。
高井さんは「課題のオンパレード。貴重な人材を万博やカジノに費やするのではなく、国内産業の育成に回すべき。また維新との利権構造の噂も流れている。維新の尻拭いのための万博は今すぐ中止すべき」などと指摘。それに対し柳ヶ瀬さんは「維新の利権構造なんてものは一切ない。そうやって言いがかりをつけて万博に難癖をつけているだけ。若者が万博で展示される最新技術に触れる良い機会にして、成功させていくことが必要」と反論した。一方井上さんは「1番の問題は万博がカジノのためにあるということ。今中止を決断すべきとき」と現状のあり方を非難。これらの意見に対し福岡さんは「愛知万博では予算内に出来たと言うが、今は人件費や物価上がっているのでやむを得ない。ただそこはしっかり透明化しながら示していきたい。万博そのものについては日本のイノベーションの可能性を発する良い機会と思う」と話した。
柳ヶ瀬さんは「開催の意義というものはもっと伝えていかなければならない。コンテンツが明らかになっていないので、ここの部分もしっかり見せていくことも必要だと思う。また今中止をするという判断はない」と示した。西田さんは「全体のコストがいくらかかるのか、それがどういう意義を持つのかも国民に伝わり切っていないことが問題。国民にコストを示していく努力をしていく必要がある」とコメント。一方舟山さんは「入り口から不透明な部分があったので、まずはそこを透明化して本当に必要なのかもう一度考える必要がある」と指摘。井上さんは「法律も守れないようなもの自身が根本から問われる。違約金も今後膨れ上がるわけなので、今が決断の時」とコメント。田名部さんは「予算が増えても当たり前みたいなことは違うと思う。またしっかり働く人の安全を守ることは当然なので、ここはちゃんとやってほしい」と話した。これらを踏まえ福岡さんは「中止については考えていない。その上で皆さんに納得して頂ける形でやる。経費の全体像についても近々示すように作業している。その中で経費がかかるのに見合うだけの効果を示す必要があるのだと思う」と話した。
参議院幹部に討論してもらった。出演者が挨拶をした。