2024年3月3日放送 10:05 - 10:50 NHK総合

明日をまもるナビ
(113)子どもたちと考える能登半島地震

出演者
塚原愛 鈴木夢 おーちゃん まーちゃん 大前優樹 
(明日をまもるナビ)
被災地の子どもたちはどう過ごしている?

矢守克也さんは「自分も人の役に立っているという気持ちになれることが大事」などと話した。

専門家の目から見た 子どもの心のケア

学校では、再開初日から子どもの心のケアが行われているが、大きな災害後には子どもの心と体には普段と違った変化が起きると言われている。それが、「びっくり・興奮」「思い出してつらい気持ちになる」「涙がでなくなる」「マイナスの考えが浮かぶ」など。子どもの心のケアに詳しい赤坂さんは、専門家でなくてもできる子どもの心のケアを「子どものための心理的応急処置」というガイドラインに沿って教えて貰う。ポイントは「見る・聴く・つなぐ」。「見る」は災害前にはなかった行動や言動はないか観察する。6年前の北海道胆振東部地震の後に撮影された映像には、おもちゃで地震を再現する遊びをする子供がおり、地震ごっこと言われ子どもが辛かった出来事や気持ちを整理して自分の心をケアしている状態だと言われている。この場合、そのまま見守るのが取るべき行動だという。「聴く」のポイントは、見守りながら話したい時に話せる環境を作ること。「つなぐ」は、子どもたちが日常生活に戻るために必要な支援に繋ぐ。自分たちで対応できないことは、対応できそうな人・モノ・情報に繋ぐこと。いま避難所だと様々な災害医療チームなども出ているので、遠慮せずに相談してもらいたいという。

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セーブ・ザ・チルドレン七尾市(石川)平成30年北海道胆振東部地震心とからだの健康観察と教育相談ツール集
災害後の子どもの心のケア

大変な出来事が起こり今も影響が残っているため、大人も受け止めるのに時間がかかる。子どもも地震ごっこをしながらちょっとずつ受け止める為の時間、プロセスだという。東日本大震災や能登半島地震などで子どもの支援に関わってもらった専門家の方から見て、注意したほうがいい子どもの反応があるという。良い子スイッチが入った状態は、大人から見ると問題ないいい子になっているが危ない状態だという。

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令和6年能登半島地震東日本大震災
能登半島地震 子どもたちへ ~東日本大震災の被災者より~

災害後の子どもたちの取り組みで、かつての被災者が心のケアをする取り組みが注目されている。齋藤貴浩さんは東日本大震災被災直後から親戚を頼り故郷を離れて暮らしてきた。今回の能登半島地震、ニュースで見る映像は13年前当時のことを思わずにはいられないという。勉強に集中できないなとかイライラするなとか感じる気持ちは、吐き出すことで自分自身も楽になるし、周りの大人達もなかなか家ない気持ちが少しは理解できるのではなどと話した。武山ひかるさんは、被災後家族5人で避難所を点々としながら生活した。「これ以上一人で頑張らなくていいよ」と伝えたいという。大人の人達も厳しいと思うが、寝る前に一言声をかける「大丈夫だよ」とかがあったら、ちょっと落ち着いたかなと思うという。周りからの手を借りても全然いいと思うなどと話した。震災で両親を亡くした大槻綾香さんは、現在子どもたちの話しを聴くボランティアをしている。もし「しんどいな」と思うときや悲しくて涙が出た時は自分のことをハグしてあげてほしいと思うという。まずは自分の心と体を大切に、そばにいる人や友達を大切にしてほしいと思うなどと話した。

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令和6年能登半島地震大槻綾香東日本大震災東松島(宮城)武山ひかる石巻(宮城)齋藤貴浩

3人のメッセージを聞き、「東日本大震災を経験した人達に言われると安心する」などと話した。矢守教授は、同じ経験をした人の言葉は同じ状況にある人達に響いていくと思ったという。自分で自分を追い込むことが辛いと考えてくれたことも大事だという。石川県教育委員会では、能登半島地震での被災された子どもの心のケアの相談窓口を開設している。

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令和6年能登半島地震東日本大震災石川県教育委員会
被災地に元気を!子どもたちの思い

着物姿の女性たちが踊るタップダンスのステージ。先月、石川・加賀市にある350人以上が滞在した2次避難所で被災者を喜ばそうと企画された。一際注目を浴びたのが子どものダンサー。小学1年~6年までの女の子たち。加賀の温泉が舞台の映画「レディ加賀」。町おこしに奮闘する女将たちを描いた作品。その1シーンに登場するのがタップダンス。映画にちなんで町おこしに繋げたいと去年12月に結成されたのが加賀市内の女性たちによるタップダンスチーム。そんな中、今回の地震が発生。能登半島ほどの揺れではなかったものの経験したことのない地震に子どもたちは恐怖を感じたという。避難生活が続く皆さんへ子どもたちには届けたい気持ちがあった。「不安なことをその時間だけでも吹っ飛ばしてほしい」等と話した。そして本番。まだ練習中の演技だったが子どもたちは精一杯披露した。被災者は「あんながまで見せてもらって本当に申し訳なくてね」「これから先どうなるか心配ですわ。でも皆さんが大変よくしてくれるのでありがたい」と話した。炊き出しのお手伝いも積極的に参加した子どもたち。「一日でも早く日常に戻って皆で楽しめる生活ができたら」等と話した。

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レディ加賀令和6年能登半島地震加賀市(石川)山代温泉
子どもたちができる被災地支援とは?

子どもたちができる被災地支援とは?矢守さんは「お店の片付けを手伝ったり、炊き出しをしたり、ボランティア活動をすることが一番直接的な支援」だと話す。ただ、高校生は被災地でのボランティア活動が可能だが、中学生は保護者の同伴が必要となる。

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令和6年能登半島地震
子どもと考える能登半島地震

出演者は「我慢してたら自分が壊れたりするし、もっと自分をさらけ出しても良いんだなと思った」等とコメント。きょう学んだことを3つのキーワードにまとめた。1つ目はキープ・イン・タッチ。友達と連絡を取り合おうねという意味で使われる言葉。能登半島地震の復旧・復興は時間がかかる。でも能登半島の子どもたちのことを忘れない。いつも心においておくという気持ちで過ごそうというもの。2つ目はキープ・ペース。自分のペースを守り無理しないということ。最後はキープ・ゴーイング。自分のペースで良いが前向きに頑張っていきましょうというメッセージに。

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令和6年能登半島地震
(エンディング)
エンディング

続く地震の影響。その中で過ごす多くの子どもたち。様々な表情・思いがある。「勉強面としては習っているところが遅れていったりしてるけど、それは自分たちで頑張っていったら皆と変わらない。被害がひどいところのボランティアなどをできたらいいなって思う」「いつ友達とまったく会えなくなる日が来るか分からないし、いつ学校に普通に通える日がなくなるか分からないので、いつ当たり前がなくなるか分からないから一日一日を大切に過ごしてほしい」と話した。

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