2025年6月15日放送 10:05 - 10:50 NHK総合

明日をまもるナビ
(162)土砂災害から命をまもる 災害情報どういかす

出演者
寺門亜衣子 宮下純一 寺本莉緒 
(オープニング)
オープニング

この時期心配されるのが大雨による土砂災害。備えのカギとなるのが災害情報。土砂災害警戒情報や土砂キキクルなど防災気象情報を適切に理解することが私たちを守る力になる。今回は専門家が災害情報の活用方法を徹底解説してくれる。

キーワード
ハザードマップ伊勢原市(神奈川)土砂キキクル土砂災害警戒情報珠洲市(石川)
(明日をまもるナビ)
3つの土砂災害

3つの土砂災害について。1つ目は崖崩れ。崩れた土砂は斜面の高さの2倍程度の距離まで到達するおそれがある。2つ目は土石流。崖崩れなどで生じた土砂や大きな岩などが水と混ざり合い塊となって谷筋を流れ下る現象。時速は自動車並みの速さで破壊力が大きい。3つ目は地すべり。移動する土砂の量が多く、広範囲にわたって被害を及ぼす。

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土砂災害警戒区域
3つの土砂災害/土砂災害 ”どこ”で起こる ハザードマップ

崖崩れ・土石流・地すべりの3つの土砂災害について。土砂災害がどこで起こるのかはハザードマップで知ることができる。国土交通省のホームページから利用が可能。今回は神奈川県・葉山町を例に説明する。色の付いている箇所が土砂災害警戒区域で、全国に約70万か所ある。特に色の濃い箇所は土砂災害特別警戒区域として厳重な注意が必要。崖崩れはすぐ下のあたりが影響を受けるので範囲は限定的。土石流は流れ込んでくるので広い範囲に影響がある。地すべりは非常に範囲が広い。崖や谷があれば都市部でも起こり得る。土砂災害警戒区域内にある敷地の売買・賃貸は取引業者に説明義務があり重要な情報として認識しなくてはならない。また警戒区域は人が住んでいる場所でないと指定されないことも覚えておくことである。山間部などは指定されない。

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ハザードマップ国土交通省土砂災害特別警戒区域土砂災害警戒区域
”警戒区域外”で起きた 土砂災害

2024年8月に上陸した台風10号の際には、東海地方で900ミリ超の記録的大雨の影響で土砂災害が55件発生した。だが2割近くが土砂災害警戒区域外だった。ハザードマップだけではわからない災害リスクがある。山間部でいちご農園を営む男性は土砂崩れの危険にさらされた経験を語る。農園は災害区域外だったが、自宅に避難した後、農園は埋もれた。この土地はかつての土砂災害の痕跡が残っており、今後も発生する可能性が高い。ハザードマップは危険か安全かのゼロイチで判断するのではなく、その場所を歩いて地形を把握することが大切。

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”警戒区域外”で起きた 土砂災害/”警戒区域外”でも 土砂災害に注意

土砂災害警戒区外は安心だと思うことは大変危険だ。色が付いていなくても、警戒区域と同じような地形なら注意するべきだと指摘した。警戒区域外でも、斜面の居住区や斜面の下を通る道路などは警戒が必要。なぜ人家のない場所は指定されないのか。地形的にみると山間部などは土砂災害の危険性があるところがほとんどで、指定する意味がなくなってしまう。ハザードマップは「安全」ではなく「危険」を教えてくれる情報だということを認識すること。なお国土交通省によると、見直しにより警戒区域が約100か所になる見通しになった。ハザードマップは区役所・市役所の窓口やホームページ。国土交通省ハザードマップポータルサイトから入手できる。

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ハザードマップ国土交通省土砂災害警戒区域
”いつ”避難する?防災気象情報

大雨が降ったときにいつ避難すればいいのか?防災気象情報を元にする。避難情報は市町村から出される情報、防災気象情報は市町村が避難情報等を出す判断材料になる情報でもある。防災気象情報は大雨警報、土砂災害警戒情報など。防災気象情報で今どこで、どんな危険性が高まっているのか考えることが重要。

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土砂災害警戒情報大雨警報
能登豪雨での 防災気象情報

去年9月の能登豪雨。豪雨による土砂災害で大きな被害をもたらした。観測史上最大の雨が降った輪島市ではいたるとろろに大量の土砂が流れ込んだ。この土砂災害の原因の一つが線状降水帯。線状降水帯は発達した積乱雲が次々と連なり、大雨を降らす。9月21日、9時すぎに能登地方に0線状降水帯が発生、9時30分ごろ中屋トンネルで土砂災害が発生し、現場周辺では2人が死亡した。この日能登地方にはいつどんな防災気象情報が発表されていたのか?午前6時26分、輪島市・珠洲市に大雨警報(土砂災害)を発表。7時、土砂災害警戒情報が発表された。9時すぎに顕著な大雨に関する情報が発表された。これは線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まったときに発表される。

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能登豪雨での 防災気象情報/土砂災害 キキクルの活用を!/”いつ”避難する?防災気象情報/土砂災害から命をまもる 災害情報 どういかす

石川県輪島市町野町南時国で、2024年9月21日午前9~10時ごろにどのような防災気象情報が出されていたのか解説。防災気象情報は大雨警報(土砂災害)、土砂災害警戒情報、顕著な大雨に関する情報、土砂キキクル。土砂キキクルとは分布図で示されている情報で、その地域にたくさんの雨が降って土砂災害が起こりそうなのはどこかを示すもので有効な情報。顕著な大雨に関する情報は予測情報ではなく、起きたという情報なので、これを待っての行動では遅い。記録的短時間大雨情報も起きたという情報。土砂災害警戒情報が避難の目安になるが、離れた安全な場所への移動が難しい段階かもしれない。早いタイミングで行動をする場合は大雨警報(土砂災害)。土砂キキクルはどこで危険性が高まっているのかを知る重要な情報、土砂災害の危険度を色分けして表示していて、10分おきに更新される。インターネットがつながる環境であればリアルタイムで確認することができる。2時間先までが考慮された発表されている。キキクルはスマートフォンなどに通知される危険度分布通知サービスもある。防災気象情報は気象庁のホームページから確認することができ、他にも気象情報会社のアプリ、テレビのデータ放送からも情報が入手できる。

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