- 出演者
- 佐藤二朗 片山千恵子 河合敦
今回は大化の改新を特集。
- キーワード
- 大化の改新
オープニング映像。
大化の改新とは日本最古の戸籍をはじめとした制度を50年以上の月日をかけて整備したことを指すという。佐藤二朗は中大兄皇子が蘇我氏を倒した事件を大化の改新と学んだというが、こちらは乙巳の変。
645年6月12日、中大兄皇子が国の権力を一手に握っていた蘇我入鹿を暗殺した。乙巳の変である。事件後、年長者だった軽皇子が孝徳天皇として即位し、天皇中心の政治を行うと宣言した。NHK大阪放送局の地下には難波宮という壮麗な宮殿があったという。豪族は専門技術を有する部民を所有し、部民たちが納める生産物、労働力が豪族の経済基盤だった。孝徳天皇は部民を自らのもとに移すことで、豪族の弱体化を画策したが、中大兄皇子と対立することとなった。その後、孝徳天皇は薨去した。
白村江の戦いで日本と唐が激突したが、日本は中央集権化が道半ばで、天皇自らが徴兵を行おうとするなど行き当たりばったり感が拭えない。戦後、唐からの脅威にさらされるなか、中大兄皇子は大化の改新の再開に着手した。
白村江の戦いで敗北した日本は西日本全土で防衛システムを構築した。中大兄皇子のもと、各地に築城を促し、緊急の情報伝達には狼煙を活用したという。番組で実験を行ったところ、松原市で狼煙があがったことが畝傍山まで伝わるのに14分を要した。博多から奈良までは道のりで670kmにのぼり、車でも8時間はかかる。実験結果を考慮に入れると、狼煙を活用すれば6時間ほどで知らせることができるという。狼煙台の運用には厳しいルールが設けられ、1つの狼煙台を4人、24時間体制で管理していたという。
中大兄皇子が即位して天智天皇になると、日本初の戸籍「庚午年籍」を作成させた。さらに漏刻と呼ばれる水時計を使い、天皇は分単位で民を管理していたという。中央集権化を進める天智天皇だったが、46歳で崩御した。
漏刻という水時計の導入で、都では門限が設けられた。大化の改新を推し進める天智天皇だったが、後継者を明言せずに崩御してしまった。次の天皇になるのは誰か、大規模な内乱が勃発。
大海人皇子は大友皇子の軍勢から逃れるなか、漁師が手を差し伸べた。吉野を脱出後、大海人皇子は関ヶ原に陣を敷いた。さらに機内と東国を結ぶ交通の要衝を確保した。東国の兵士が馬を駆ってかけつけるなどし、「壬申の乱」は大海人皇子の勝利に終わった。大海人皇子は天武天皇として即位する。
富本銭は日本最古の鋳造貨幣で、天武天皇がつくらせた。人々が信用して使ったことから、天武天皇の権威、権力の強さを物語っているといえるという。また、天武天皇は大宝律令の原型をつくったとされる。大化の改新について、佐藤二朗は「今の日本の礎ができたともいえる重要な出来事」と語った。
「歴史探偵」の次回予告。