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オープニング映像。
青海製作所では精密切削加工品を手掛けていて、電気自動車に使われる歯車を製造している。歯車を設計通りの寸法と形状に仕上げるのはもちろんのこと、表面を滑らかにすることでノイズを抑えられるという。表面がどれくら滑らかにできているか調べるのに精密測定機器を使う。あらゆる分野の製品には高い精度の精密部品が欠かせない。この精密測定機器を開発・製造しているのが今回のガリバー「東京精密」。測定機器の正確な技術を応用して開発したのが半導体製造装置。
東京精密の年商は1347億円、従業員数は3211人。18の国と地域に拠点を持ち、売り上げの69%が海外という企業。主力製品は精密測定機器と半導体製造装置。表面粗さ測定機は球形のものでも平面化するようなイメージで測定してデータとして表示する。
東京精密の表面粗さ測定機はレーザーを用いた計測技術を活用することで微細な表面の荒さに加えて広範囲に輪郭の形状を測ることを可能にしている。こうした高い精度の測定はあらゆる精密機器の製造現場に必要不可欠。最新の表面荒さ測定機は100万分の1mmまで測れるが、以前のモデルではモーターと歯車によって微細な振動が発生していた。最新機種はリニアモーターで金属部分が非接触で可動するため、機械自体が起こす振動の影響をほとんど受けない。さらに振動を減らすため、除振台・防風カバー・カーボン素材の測定子を採用するなど外的な要因にも対処。
東京精密は1949年に設立。ミシン用の工具からスタートして、次第に様々な工具を扱うようになった。転機となったのは1952年の空気マイクロメータの開発。空気マイクロメータは高圧の空気を出して圧力を検知して寸法を測定する機械。1957年には電気マイクロメータを開発。正確な測定技術を応用して新たな事業にもチャレンジ。1958年、ゲルマニウムペレット厚さ自動選別機を開発。この選別機を世界中から評価されたことで、半導体事業に力を入れ始めた。様々な半導体製造装置を開発した。
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最先端の半導体ウエハは厚さが100分の1mm。半導体は今、より小さく・薄く・高性能であることを求められている。半導体のテストの際、ウエハの位置を決めるプロービングマシンでは素早く正確に位置を合わせる技術が不良品の早期発見や品質向上、コスト削減など生産体制に大きく影響する。テストが終わったウエハを高剛性グラインダで99%近く削って薄くする。固くて加工が難しいSiCにも東京精密の高剛性グラインダは対応している。ウエハからチップを切り出すダイシングマシンではミクロレベルの精度で寸法をコントロールする。世界的に半導体供給体制の強化が求められる中で東京精密は2つの工場を新設。
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「半導体の製品も計測の製品も今後の社会貢献につながっていく」と吉田CEOは語った。
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知られざるガリバーの次回予告。