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日本には世界に誇るガリバー企業が数多くある。そうした知られざる企業を紹介する。
今回は紹介するガリバー企業はTOTO。一般家庭の約8割に普及している温水洗浄便座は、近年海外にも普及してきている。元々、トイレや浴室など水回りに用いられる陶器、「衛生陶器」が始まり。そうした空間を心地よい場所へと進化させてきた。、例えばシャワーでは気持ちいい肌当たりを研究、トイレにも上質なデザインを導入するなど、水回りの商品で進化を続けるTOTOに迫る。
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TOTO株式会社本社で代表取締役・田村信也さんに話を聞いた。TOTOは住居・建物の衛生器具を生産販売。衛生という分野をいかに快適に使えるようになるかを追求している。国内トイレ市場でトップシェアシステムキッチンやユニットバス、ファインセラミックスなどの素材開発も手がけている。年商は7245億円、従業員数34673人、国内46拠点、海外は17の国と地域に38拠点を展開している。TOTOサニテクノ株式会社 小倉工場（北九州市）でトイレの製造現場を取材した。便器は陶器製で人間の体重に耐えるため食器などに比べて硬くなるように、複数の原料を配合している。成形されたトイレは複雑な形をしているため、人の手で組み立てられる。また、修理技術などを競う世界大会を開くなどアフターサービスの向上にも努めている。
国内トイレのトップシェアを誇るTOTO。その強みの一つが水を操る高度な技術。従来は縁全体から滝のように流す仕組みだったが、噴出する穴の間に汚れがたまり、見えにくい欠点があった。最新の便器では縁をなくし、水は一箇所から渦を巻きだして全体を洗浄する技術を開発した。効率のよい水の流れや強さを3年間シミュレーションし、25年前は8L必要だった洗浄用の水量が現在では3.8Lで流せるようになった。こうした技術はウォシュレットやシャワーにも活用されている。シミュレーションはスーパーコンピュータ富岳によるもの。また便器の材質にも汚れが落ちやすい釉薬「セフィオンテクト」を独自開発した。博多区の東福岡自彊館中学校・東福岡高等学校は今年4月から男子校から男女共同となりトイレが改修された。ウォシュレットや音消し機能、休憩用の椅子やフィッティングボードを設置した。女性用トイレでは滞留しがちな動線を工夫することで混雑を解消を狙っている。今や快適なトイレ空間は学校選びの基準の一つになっている。
トイレなどの水回り製品のリーディングカンパニーTOTO。その歩みを紹介する。トイレから生活文化を工場させる。1917年、TOTOの前身である東洋陶器が北九州市で創立した。社長の大倉和親は、健康で文化的な生活を提供したいという思いがあり、水洗便器を製造。食器の製造にも目をつけた。水栓便器の需要が増えるのを待った。1960年代、都市の近代化が進み業績が急成長した。水栓便器は爆発的に広がった。1980年にウォシュレットを発売。日本人の生活様式は一変。トイレ環境は清潔快適に変化した。新たな機能をもつ機種を発売。健康に寄り添うトイレだという。便の様子から健康状態の一端を知ることができるという。連携したスマートフォンに便の分析結果が表示される。便をスキャンするセンサーが起動する。落下中の便にLEDの光を当てその反射をセンサーが受け取り自動で計測する。便の量は落下する時間で判定。便の色は明るさで判断。週や月単位でグラフ化する。健康情報も提供する。トイレを使うだけで生活習慣につながる。
TOTOの社長が見据える未来は世界中の家にトイレがある社会だ。トイレは治安をよくするひとつの役割を担っている。満足感が高まれば精神的には安定する。
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トイレを快適な空間に進化させてきたTOTO。世界中の家に快適なトイレを普及させることが目標だ。平和な社会づくりに貢献する。挑戦はこれからも続く。トイレで世界を幸せにする。
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