2025年5月11日放送 1:30 - 2:30 NHK総合

謎解き!ヒミツの至宝さん
スゴ技スペシャル

出演者
大本彩乃(Perfume) 西脇綾香(Perfume) 樫野有香(Perfume) 
(オープニング)
スゴ技スペシャル

今回は日本の至宝のスゴ技スペシャル。

オープニング

オープニング映像。

(スゴ技スペシャル)
個性あふれる甲冑

重要文化財の樫鳥糸肩赤威胴丸をあらゆる角度から撮影し、高精細画像を合成した8K文化財を制作した。甲冑は兜、大袖、胴丸という3つに分けられる。顔の横で折り返している吹返は、刀や矢が当たらないよう大きく張り出しており、絵が描かれることが多い。樫鳥糸肩赤威胴丸の吹返に描かれる獅子と牡丹は富や高貴の象徴で、蝶は不労・不滅の象徴。紐は機能性を持ちながら個性を表現している部分で、数種類の組紐を使い分けることにスゴ技が隠されている。胴丸を締める表面が平らな組紐には亀甲組という組み方の紐が使われ、多彩な色の糸を重ねて丈夫に組まれている。背中を結ぶ丸い組紐の大きな結び目は総角と言われ、武士たちの団結の象徴。ここに使われている唐打ちという組み方は、ねじれにくく柔らかい。紐に用いられるのは絹糸で、丈夫で軽い性質を生かしている。紐の間に見える小札板は、短冊状の板を紐で結んでいる。材質は牛革と鉄で、全身で3817枚使われている。甲冑のスゴ技は、場所に応じて様々な組紐を使ったことだった。紐の色には武将の個性が表される。色々糸威腹巻の赤は生命の源を、白は動じない強靭な意志を表す。黒韋肩白威胴丸の藍色は魔除けの意味を持つ。樫鳥糸肩赤威胴丸の樫鳥糸は、紺に赤の色を混ぜた紐。

キーワード
東京国立博物館樫鳥糸肩赤威胴丸重要文化財
甲冑のデザインに挑戦

Perfumeが今回作ったCGの組紐の色を変え、オリジナル甲冑作りをした。Perfumeの勝負色の赤をモチーフに作り「3人で続けたい」という信念を白で表現した。甲冑のスゴ技は強度が高くて動きやすく、色鮮やかで個性的。そこには紐が関わっていることがわかった。

埴輪 新たな事実?

古墳時代に作られた「埴輪 挂甲の武人」は埴輪として初めて国宝に指定された。古墳時代の武人の姿を知ることができる。元々は白、灰色、赤の色がついていた。赤には魔除けの意味が込められていた。白は小札、灰色の部分は小札をとじている紐を表現している。武人が着ている鎧が発展し、室町時代の甲冑につながる。左右で厚さ、幅、形が違うため2人で1体の埴輪を作っていた可能性がある。出土した群馬には埴輪作りの工房があったと考えられている。挂甲の武人は、6世紀当時の最高技術を使った埴輪だった。

キーワード
八幡塚古墳国宝埴輪 挂甲の武人東京国立博物館群馬県
3DCGから探る能面のスゴ技

能の物語は夢幻能という形式が基本となっている。能楽師は能面をつけ、恋に執着する女性の幽霊や非業の死を遂げた武将の亡霊になり物語を語る。能面は魂が宿る依代とされる。最古の家系である金春家に伝わる能面を8K3DCG化した。小面は若い女性の能面。表情は喜怒哀楽に寄せない中間表情で、変化する主人公の心情を1種類の能面で表現するための工夫。角度を変えることで表情が変わる。上向きは照るという明るい表情、下向きは曇るという悲しい表情。能は時の権力者に好まれて浸透していき、豊臣秀吉は自分の演目を作るほど愛好していた。能面が求められるようになると、能面を複製する写しの文化が生まれた。傷や修復した跡まで忠実に模倣していた。現代の面打ちも、古色付けという作業で能面を汚すことで、元になる能面の歴史を表現していた。

キーワード
MIKIKO国立能楽堂神戸市博物館能狂言絵巻観能図豊臣秀吉
伊藤若冲

金刀比羅宮奥書院にある伊藤若冲「百花図」は、部屋の四方に74種201の花が描かれている。草花の一つ一つが細かく描かれている。ひまわりの絵は植物学的観点から見ると種ができ終わりが近い状態だが、美術的な観点から見ると花びらが開こうとしている姿にも見える。現実と創造を融合させた作品となっている。青物問屋の長男として生まれた若冲は絵を描くことが好きで、寺に通い詰めて寺が所有する絵を数年間で1000枚以上の模写に取り組んだ。実物を描くことでより真に迫りたいと、ニワトリを放って生態を観察して描き続けた。百花図も熱心な観察から生まれたと考えられている。熱心な仏教徒だった若冲は、心を持たないものまで仏になれる、この世のものは等しく尊い存在だという教え「草木国土悉皆成仏」に影響を受けたとされる。若冲はありのままの姿を描くだけでなく、時間や空間も超えて尊く美しい姿を絵にした。百花図では、葉っぱの裏と表を描くことで冬の風まで表現していた。辻惟雄氏は、風を表現するため花を葉っぱで隠して描いている、人間は全体が見えないと見えないモノを想像して補う傾向がある、見た人が頭の中でそれぞれの花を咲かせて見るように描かれているとしている。

キーワード
久保田米僊伊藤若冲伊藤若冲像東京大学琴平町(香川)百花図相国寺辻惟雄金刀比羅宮
(エンディング)
エンディングトーク

一番スゴ技を感じた至宝について、あ~ちゃんは甲冑、かしゆかは能面、のっちは挂甲の武人と百花図を挙げた。

キーワード
埴輪 挂甲の武人百花図
(番組宣伝)
イマーシブシアター 新 JAPONISM
特別展 古代DNA ―日本人のきた道―

「特別展 古代DNA ―日本人のきた道―」の告知。

キーワード
国立科学博物館特別展 古代DNA ―日本人のきた道―

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.