- 出演者
- 首藤奈知子 だいたひかる 大塚篤司
オープニング映像。
AIは医療現場で実用化され日常の診療に活かされている。国内に約260万人の患者がいる緑内障の早期発見につなげるAIがある。完治させる有効な手立てはなく定期的な検査で目の状態を把握し進行を遅らせることが主な治療法。このAIを使うと目の異常をこれまでよりも早く発見できるという。これまでの検査では両目の検査に約15分ほど集中を保つ必要があり患者の感覚が頼りのため精度に課題があった。AIでの検査でかかる時間はわずか3秒。1月からは保険診療の場でも使えるようになった。
救急の現場でも実用化されているAIがある。関西医科大学総合医療センターで先月導入したのは集中治療室専用のAI。48時間後に患者が亡くなる可能性「死亡リスク」を15分おきに表示する。10%近くになると医師は命に危険があると判断する。AIが学習しているのはのべ20万症例。これまでは医師がフロアを回って一人ずつ容態を確認していた。しかし夜間は担当救急医が3人で全ての患者の容態を正確に把握するのは一苦労だったという。この日、AIが死亡リスクを高く予測した患者は肺炎で入院した80代の患者。医師たちは適切な処置を行った上で安静を保つ治療方針を取っていたが、AIの予測を見て追加の処置を行うことに。翌日、患者の死亡リスクは3.9%まで低下。その後も順調に回復しているという。
医療現場でのAIの実用化についてトーク。一部の病院では電子カルテなどの入力の補助が広まりつつある。一方、診断の支援に関しては国のガイドラインに従い厳格に運用されている状況。今後AIを使った診断機器が各診療科で広がっていくことが見込まれている。民間の調査によると生成AIを利用したことがある人は今年半数を超えて去年から倍増している。
民間のネットアンケートでは生成AIに悩み相談をしていると答えた人のうち半数以上が体の健康について聞いていた。一方、情報の正確性をめぐる課題が浮き彫りになっている。国立がん研究センター中央病院・後藤悌医師はAIの回答は見当違いの結果が表示されることもあると指摘する。最近課題と感じているのはAIの回答を信じた患者への説明とのこと。今回、がんに詳しい医師2人とネット検索の仕組みを研究する専門家とともに分析した結果、記述が正確・または配慮されていると判定できたのは全体の60.3%だったのに対し、科学的根拠がないなど問題がある記述は10.8%あった。要注意のものと合わせると全体の39.7%がリスクがあるとなった。調べる時に気をつける点は情報が古くないか。
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在宅医療の現場で始まっているのは患者が医師や看護師と一緒にAIの内容を確認する取り組み。信頼できるAIをつくる取り組みも始まっている。横浜市が去年12月から始めたのは独自のAI相談サービス。開発したのはがん患者の療養を支援する財団。回答の元になる情報を公的機関や学会のガイドラインなどに限定して学習させている。
AIがよく間違いやすいのは薬の名前と数学(割合)。平大志朗さんさんは「今週発表されたグーグル検索の新機能はAI検索が中心。他社AIとの利用者獲得競争もあり拡大の流れは続くとみられる。AIの回答だけで判断しない注意が必要」などと話している。AIから正確な回答を引き出すポイントは「いつの情報なのか確認」「根拠を詳しく聞く」「複数のAIに聞いてみる」。AIに聞かないほうがいいことは専門的な治療法や薬の処方について。AIと医療の今後の課題は若手医師が技術をどう身につけるかなど。
今月、慶應義塾大学病院で行われた食道がんのロボット手術では手術映像をAIがリアルタイムで解析していた。目指すのはAIによる自動手術。開発を進める外科医はAI活用が進んだ先でも人の役割が欠かせないという。
