2026年9月7日放送 5:45 - 7:05 テレビ東京

Newsモーニングサテライト
【日米の長期金利…どこまで上昇?】

出演者
矢内雄一郎 佐々木明子 平出真有 藤井由依 齋藤陽 白井さゆり 青木大樹 神田卓也 松樹淳一 
IPO、その次の一歩
株価は一時急騰 成長戦略は?

今回取り上げるのは自動運転技術を開発する「ティアフォー」。7月下旬に東証グロース市場に上場後、株価は軟調な動きが続いていたものの、8月29日を境に上昇が加速。その後20%を超える急騰も相次いだが、先週一転して急落した。短期的な過熱感も指摘されるティアフォーだが、そのトップに今後成長戦略を聞いた。東京・台場の公道にやってきたのは1台のバス。ティアフォーの自動運転実験車両だ。早速乗車してみると、横断歩道を人が横切っても安全に走行する。ティアフォーが強みにするのは「AIベース」の自動運転。車体に取り付けたカメラやレーダーなどが車の周辺を把握。そのデータをAIが認識し、運転の判断をしている。長野県の公共バスなどで実用化され、さらなる普及拡大を目指し開発を進めている。2015年に名古屋大学発のスタートアップとして誕生したティアフォー。現在は東京・品川に拠点を移し、約400人の社員が働いている。加藤CEOが取材に応じた。メイモやテスラをはじめ世界中の大企業がしのぎを削る自動運転開発。ティアフォーは開発するソフトなど自動運転の基盤技術を自動車メーカーなどに無償で提供するオープンソース戦略を取る。売上はソフトの保守・運用などで確保。売上高は年々増加し64億円。それに加えて国からの55億円規模の補助金収入もある。そして7月下旬、自動運転を専業で手掛ける会社として初めての上場を果たした。直近の決算では研究開発に59億円を計上、最終損益は41億円の赤字となった。黒字化への道筋について加藤CEOは「上場して売上・利益を伸ばし研究開発費を横ばいにコントロールしていく。早期黒字化に向けて車両運用台数を伸ばしていく。800~1000台の間で車両が運用できれば経常利益で黒字化を目指す1つの目安をまずは必達したい。」などと話した。上場で調達した資金は約200億円。それを活用する成長のための次の一歩は半導体の設計事業への進出だ。半導体でもオープンソース戦略を取るという。さらに先月、半導体メーカー「ルネサス」との協業も発表。ルネサスが作る半導体にティアフォーの自動運転ソフト・AIを組み合わせて自動車メーカーなどに提供する。株価は上場以来公開価格を下回る軟調な値動きが続いていたが、この協業発表を機に急騰し、連日20%近く上昇する場面もあるなど異例の動きもある。加藤CEOは株価の受け止めについて「現時点では短期的な部分でティアフォーの将来性・期待をされている。あまり一喜一憂せずやるべきことは事業計画の遂行と過程を透明性高く発信すること。その結果それが株価に反映されると思う。」などと話した。

目先はレベル4自動車 量産へ

加藤CEOはまずは自動車メーカーと協力して自動運転レベル4に対応した自動車を量産に注力していく。そのうえで中長期的には技術の応用範囲をより広げたいと話していた、などと伝えた。

グローバルアウトルック
供給ショック時代の金融政策/アジアで広がる新しい決済網/揺れるアジア通貨

ゲストはIMF(国際通貨基金)エコノミスト、日銀審議委員を歴任した慶應義塾大学教授・白井さゆり。テーマは「世界経済の新潮流 インフレ・新決済・アジア通貨のゆくえ」。これまでの中央銀行による政策金利頼みやドル一強の決済システムが世界経済の常識や前提だったが少しずつ揺らいできている。世界的に供給ショックが常態化してきており経済構造も変わりつつある。従来の政策にこだわらず、もっと柔軟な政策枠組みを考える時が来ている。テーマは「供給ショック時代の金融政策」「アジアで広がる新しい決済網」「揺れるアジア通貨」。以前は中央銀行が利上げすると物価は下がっていたが、これが変わってきている。「政策金利の変動に占めるグローバルショックの割合」(13先進国平均)によると、2020~2024年の政策金利の変動要因の約5割が世界発のグローバルショックが原因。グローバルショックの場合は3年以上、影響が続く。コロナ危機、戦争、サプライチェーンの打撃、関税の影響など地政学の要因が多く、それがずっと続いていることが背景にある。以前は原油や食料品価格の上昇は一時的なものなので、あまり気にしなくて良いという考え方だった。供給ショックが何度も続いていると企業の価格設定行動や賃金などインフレ予想にも影響を及ぼすため、金融政策はこれまで以上に対応を余儀なくされている。利上げで供給不足は解消できないが、需要を抑え賃金・物価の連鎖や期待インフレを抑えることはできる。家計からみると利上げにより住宅ローンの金利が押し上げられるため今まで以上に物価の安定という目標と景気や家計に及ぼす打撃のトレードオフがかなり厳しくなってきている。インフレに対する考えかたは「2%へすぐ戻す」だけではなく波及段階を見て判断する。柔軟なインフレ目標:戻す「時期」と景気・雇用への「コスト」を明示する。中央銀行はインフレ予想を出すがコストプッシュ時代では、ほとんど当たらない。インフレ予想にこだわらず、色んなシナリオの予想を出してより時代にあった金融政策運営が必要。考えられる政策の枠組みについて。コストプッシュが続いている時代では政府の役割も重要。エネルギー・食料を確保したりサプライチェーンを安定化させる、対象を絞って家計を支援するなどの政府の役割はこれまで以上に重要。中央銀行はインフレの予想抑制、物価や金融、為替の安定をする。お互いに政策協調が大事。中央銀行は独立性と政策協調を両立させていくことが必要。

「アジアで広がる新しい決済網」について。東南アジアやインドなどで国境を越えた新決済のしくみが急速に広がっている。インドネシア、フィリピン、香港、シンガポールで色んな国の人と話すと、お互いの国の決済システム(QRコード決済、即時送金など)がつながってきていることを実感したという。シンガポールとインドネシア国での従来決済はアメリカ・コルレス銀行でドルに変換する必要があったが、現在はドルを介さずに取引できる(現地通貨取引)。アジア通貨は基本的にはドル高。色んな通貨に対しこの4年で大きく下落してきたのは日本、韓国、インド、インドネシア。名目実効為替レートはかなり下落している。実質実効為替レートをみると日本円が目立って安い状況になっている。インドとインドネシアは原油の輸入が多く、若い人口が多いため消費が拡大している。韓国の場合には半導体が盛況。この3カ国はアメリカとの政策金利差がない。

みんなの今どき資産形成術
老後の資産形成にDCを活用

松樹淳一さんに話を聞く。テーマは「2026年改正で何が変わる?今こそDCの活用を!」。NISAとDCはどちらか一方を選ぶ制度ではなく役割が違う。NISAは教育・住宅など幅広い目的に使え必要な時に引き出せるが、DCは老後の資産形成を目的とした制度で原則60歳まで引き出せない。税制面の違いはどちらも運用益は非課税、受取時はDCは課税だが退職所得控除などの優遇措置がある。一番の違いはDCでは自分で拠出する掛金が全額所得控除の対象となる。今年行われる法改正のポイントはマッチング拠出の制限撤廃・拠出限度額の引き上げ・iDeCo加入可能年齢の拡大。マッチング拠出とiDeCoにはそれぞれ特徴があり、どちらかが絶対に有利ということではない。松樹さんは「企業型DCにマッチング拠出があれば検討することを勧めている。コスト面や手続き面、少額で進められる観点からまずはマッチング拠出を検討し、制度上の制約や商品の選択を踏まえiDeCoと比較することを勧めている」などと話した。なおマッチング拠出とiDeCoを同時には拠出できないので注意が必要。確認すべきポイントは勤務先に企業型DCはあるか、マッチング拠出は利用できるか、掛金の上限・商品・手数料など。その上でマッチング拠出とiDeCoを比較し、iDeCoの方が自身に合うと考えればiDeCoを検討する。無理のない金額から始めることが大切とのこと。

(ニュース)
天気予報

全国の天気予報を伝えた。

アメリカ国債保有減少へ

ノルウェー銀行インベストメント・マネジメントは、投資配分見直しの一環で国債保有比率を引き下げる方針を示した。これに伴い、米国債保有額が12兆円規模の減少となる見通し。日本国債については市場規模の大きさを反映し保有を増加。

きょうのポイント

日本の長期金利上昇は3%で止まれるか、青木さんは「3%超えが定着してくると補正予算を組まないと利払い費が払えなくなる。短期の機関投資家の方が、結構いま足元日本国債を売買しているため、彼らにしっかり日本の財政状況などを伝えていくコミュニケーションが大事」などとコメント。

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