運転手不足が課題となる中、幼稚園や保育園の送迎バスにも影響。首都圏を中心に送迎バスの運行管理を請け負う会社が30以上の幼稚園や保育園に対し来月いっぱいで運転手の派遣を含めた契約を打ち切ると通知していたことが分かった。川崎市にある東三輪幼稚園の送迎バスは園児の3割近い30人余りが利用している。幼稚園の三輪哲也園長には先月末、バスの運行管理を委託している会社から速達が届いた・20年余り委託してきたが事前の相談はなく突然だった。契約の打ち切りを通知したのは送迎バスの運行管理を請け負う業界大手の会社、みつばモビリティ。横浜市や川崎市、東京など首都圏の30以上の幼稚園や保育園に対し来月いっぱいで運転手の派遣を含めた契約を打ち切るという通知を解約2か月前の通知期限ぎりぎりとなる先月末に書面で送ったという。理由について会社は運転手の高齢化による定年退職や転職が相次いだほか、新規採用で補えず深刻な運転手不足に陥ったためと説明している。通知を受けたこの幼稚園では園長が知り合いを通じて4月から運転手を派遣してくれる別の会社をなんとか探し当てた。しかし先行きへの不安は尽きない。幼稚園などのバスなどによる送迎サービスについて専門家は園を選ぶ保護者にとって重要な位置づけになっていて大多数の幼稚園が送迎サービスを行っているが運転手が不足して施設によっては維持できなくなるおそれがあると指摘する。横浜市立大学・黒木淳教授は、幼稚園の送迎は自動化が難しい、社会全体としてどうしていくか考えないといけないと話した。