福岡県みやま市の吉開のかまぼこ工場へ。1890年創業の老舗で、林田は4代目になる。古式かまぼこの製造方法をみせてもらった。エソを使っているが練り物としては最高級とされるが、長崎で水揚げしたエソを使い、業者に特注ですり身で仕入れる。つなぎは不使用ですり身、だし、みりん、塩だけで作っているという。その分手間もかかっていて、一般的なかまぼこはつなぎの卵などで弾力を出しているが、40度で数時間で寝かせ、魚のタンパク質で弾力を出す工程でぷりぷりな食感を実現している。このこだわりの古式かまぼこは先代が8年かけて開発。体調を崩し一時は廃業寸前だったが、林田が後継者に。3年間みっちり技術指導をうけ製造を再開させた。現在林田を含めスタッフは3人のみ。工場長もまだ30歳だったが以前はプログラミングをしていたという。しかし失敗も多いという。昔ながらの製法は得に品質の維持が難しい。悪戦苦闘しながら改革も行ってきたという。製造に関する湿度や温度について4年間のデータがあり、先代がノートに残した記録をふくめ、全てクラウド上に保管し、スタッフで共有し有効活用している。林田は商品の売り方も変更し、祝い事の贈答品として打ち出し上品なパッケージのギフトボックスを開発。パッケージやロゴも一新した。その売上の7割がオンライン販売だという。