イギリス君主として初めて公式写真を撮影したのはビクトリア女王で、在位は1837~1901年。王室写真家のセシル・ビートン氏は52年間王室メンバーを撮影しており、クイーンマザーと仲がよく写真を評価されていた。人生の節目を撮影し、信頼と安心感があるという。ロイヤル・コレクション・トラスト担当のアレッサンドロ・ナシーニ氏によると、写真家は被写体がどう写してほしいか理解し、被写体は信頼する写真家の指示に従い、完璧な写真ができあがるという。エリザベス女王の戴冠式の撮影について、セシル・ビートン氏は前日にプレッシャーから深酒し、当日は二日酔いで目覚め式典終了後に頭痛薬を持ち撮影会場へ向かったという。照明は間違えたり色調を考える余裕はなかったり、朦朧とした意識の中で撮影したという。マーガレット王女の夫のスノードン卿は写真家で、妻の写真を撮っている。チャールズ国王が2017年にクリス・ジャクソンさんに撮ってもらった写真では、チャールズ国王が公務先で掃除機の吸引力を確かめようとジャクソンさんに吸い込み口を当てた時の一コマがある。キャサリン妃は子どもらの写真を撮っている。チャールズ国王は6月6日、フランスで行われるノルマンディー上陸作戦80周年式典に出席する。2014年の70周年記念式典ではエリザベス女王とフィリップ殿下、当時のチャールズ皇太子夫妻が出席し、今回はチャールズ国王とカミラ王妃、ウィリアム皇太子が出席する予定である。