米国のバイデン大統領は、11月の大統領選挙で接戦が予想される州の1つ南部ジョージア州を訪問し、モアハウス大学の卒業式で演説した。モアハウス大学は公民権運動の指導者・キング牧師の母校で、現在も黒人の学生が多く通っている。拍手で迎えられる一方、大学の前では若者たちがバイデン大統領に対しイスラエルへの軍事支援をやめるよう訴え、大統領の訪問に合わせて学生など約150人が抗議活動を行った。バイデン大統領はスピーチで、ガザ地区の情勢への対応について「ガザ地区に支援物資を届けるため24時間取り組んでいる」と述べた。ジョージア州は黒人の有権者の割合が高く、バイデン大統領としては、支持離れが指摘される若い有権者や黒人層の支持をつなぎ止めるねらいもあったとみられる。