韓国の去年の合計特殊出生率は0.72で、1人の女性が産む子どもの数の指標で過去最低を更新した。OECDの加盟国中最も低い水準となっており、今後も0.6~0.8程度で推移した場合、韓国の人口は約50年後には3017万人となり、4割以上減少すると試算されている。少子化対策に2006年から日本円にして30兆円余投じてきた韓国政府は、所得制限のない無償保育を実施した他、児童手当や育休給付金の拡充などを行ってきたが、去年1年間に産まれた子どもの数は過去最低の約23万人で10年前より半分近くまで減少している。大きな要因は若者の厳しい経済状況で、賃金格差が大きく終活に何年も費やす人がいる。不動産価格の高騰も負担になっており、結婚で住宅購入との考え方が根強く重荷になっている。また、学歴重視の傾向が強い為、子どもが生まれると過度な教育費がのしかかることもあり、晩婚化や結婚しない人が増加している。