ロシアで5月9日の戦勝記念日は、第2次世界大戦で旧ソビエトがナチスドイツに勝利したことを祝う最も重要な祝日の1つ。大戦中旧ソビエトでは2600万人以上の兵士と市民が死亡したとされ、プーチン政権は戦勝記念日に合わせて各地で軍事パレードを行い、国民の愛国心を高め結束を図る機会としてきた。ことしのパレードはロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めてから3度目で、ロシア国防省によると“70以上の兵器や装備とともに9000人以上の兵士が参加する予定”。一方、例年、パレードのあとに行われていた大戦で戦った家族などの遺影を掲げて市民が行進する催しは、安全上の懸念を理由に2年連続で中止が決まっている。