スイスでは、今月15日と16日にウクライナが提唱する和平案実現に向けた国際会議が開かれる予定。90の国と国際機関が参加の見通し。採択が目指されている共同声明案には10項目からなる和平案のうち「原発の安全確保」「食料安全保障」「捕虜の解放と連れ去られた子どもの帰還」の3項目に絞られ、ロシア軍の撤退や領土の回復には触れられない。一方、共同声明案には和平実現にはすべての当事者の関与が必要だとし、今後の議論にロシアが参加することの重要性が強調されている。ウクライナ側は訴え続けているロシア軍の撤退などが盛り込まれなかった背景にはロシアとの関係も重視するアジアや中東などの新興国の一部に配慮した事情があるという。ゼレンスキー大統領は平和サミットについてウクライナに有利な形で戦争を終わらせるための枠組みにしたい考えでまずは各国が一致して共同声明をまとめることを優先した形。