鉄スクラップ等を電気の熱で溶かして固める電炉と呼ばれる製鉄の方法に注目が集まっている。電炉はコークスを燃やす高炉と比べ二酸化炭素の排出量が4分の1であり、脱炭素の機運が高まる中で受注が増加しており、昨年度の生産量は340万tと3年前から6割増化している。しかし溶かすスクラップには金属の成分がまちまちで不純物も混じっていることから電炉で作る鋼材の品質維持が課題となっていた。愛知県の企業は独自のシステムでスクラップを6種に分類し製品に合わせて配合する割合を自動調整していると紹介。脱炭素を目指す企業は電炉で作られた鋼材を車のフレームに活用できないかを模索しており、走行性能を妨げない軽さと強度を求めている。