国の指針では原発で重大な事故が起きた際、原則半径5キロ圏内の住民は即時に避難し、5キロから30キロ圏内の住民は自宅などに屋内退避するとされている。しかし能登半島地震では石川県にある志賀原発周辺でも建物の倒壊や集落の孤立が相次いだことから原子力規制委員会は専門家によるチームを設置して効果的な運用を検討してきた。きょう中間的な取りまとめが行われ、原子炉が停止し冷却手段が確保されているなど事故対策が機能していて、放射性物質が大気中にほとんど存在しないと確認できた場合には屋内退避を解除できるとする考えが示された。また屋内退避を続ける期間は3日間を目安とし、その後も支援物資などで生活が維持できれば継続するとしている。自然災害の影響で屋内退避が継続できなければ避難に切り替えるとしていて、自治体からの情報などを踏まえ国が判断するとしている。検討チームは今年度中に最終的な考えをまとめることにしている。