東京・中央区勝どき、海の温暖化に対しいち早く動き出したベンチャー「フーディソン」がある。12年前水産業界に革命を起こそうと企業した、山本徹社長。元々は介護業界の出身。番組は以前、山本さんの戦略を取材していた。全国各地の港にバイヤーを派遣していた、新規参入者には厳しいと言われる業界だがフーディソンのバイヤーは受け入れられた。そのわけは、競りにもかからない未利用魚に適正な値段を付け買い上げたことで、困った漁師たちの助けになっていたから。買った魚は自社で運営する「サカナバッカ」で販売。東京・埼玉に10店舗を展開している。その店内には珍しい魚が全国から届いていた。地元の人しか食べていなかった美味しい魚たち、今や常連を掴んでいた。更に飲食店向けECサイト「魚ポチ」を開始、1尾から注文できる。現在日本全国で4万店以上の飲食店が登録している。そして今、フーディソンでは温暖化が投げかけた難解なパズルに挑もうとしている。これまでの常識を覆す海の変化に、山本社長はあるチームに社運を託した。大田市場に集めた、少数精鋭のバイヤーたち。リーダーは星野健一郎さん。それぞれが得意分野を持つスペシャリスト、海の異変で生まれた数々の難問に向き合っていた。その1人、萩野那由太さんは加工品を特に得意としている。
4月上旬、萩野さんの抱える難題の現場・長崎県雲仙市の港町に同行した。午前4時まき網船が漁から帰ってきた。この日は大漁だったが、萩野さんが訪ねた漁師たちは浮かない顔。本来狙っていたのはカタクチイワシ、ところが最近はサッパという魚しかかからない。魚種が変わってしまったという。萩野さんはサッパをどうにかできないかと相談されていた、この漁港では昔からカタクチイワシを原料に煮干しを作ってきた。サッパだと使い物にならないという。養殖魚のエサとして漁協が買い取ってくれるが、1キロ数十円ほど。人件費はもとより船の油代にもならない。サッパが捕れれば捕れるほど赤字で死活問題。お金にならない魚をお金にする、萩野さんが難問に挑む。萩野さんは今回、サッパの煮干しを手に入れたという。サッパはカタクチイワシよりも脂が少ないのが特徴、出汁を取り飲み比べてみようという。まずは6トン分のサッパを使って煮干しを作ってみることにした、休業中だった加工場が再び動き出す。出来上がったものはフーディソンが1キロ500円で買い取ることに、これまでエサとして漁協に出していた売値の約8倍。萩野さんには勝算がある様子。
4月上旬、萩野さんの抱える難題の現場・長崎県雲仙市の港町に同行した。午前4時まき網船が漁から帰ってきた。この日は大漁だったが、萩野さんが訪ねた漁師たちは浮かない顔。本来狙っていたのはカタクチイワシ、ところが最近はサッパという魚しかかからない。魚種が変わってしまったという。萩野さんはサッパをどうにかできないかと相談されていた、この漁港では昔からカタクチイワシを原料に煮干しを作ってきた。サッパだと使い物にならないという。養殖魚のエサとして漁協が買い取ってくれるが、1キロ数十円ほど。人件費はもとより船の油代にもならない。サッパが捕れれば捕れるほど赤字で死活問題。お金にならない魚をお金にする、萩野さんが難問に挑む。萩野さんは今回、サッパの煮干しを手に入れたという。サッパはカタクチイワシよりも脂が少ないのが特徴、出汁を取り飲み比べてみようという。まずは6トン分のサッパを使って煮干しを作ってみることにした、休業中だった加工場が再び動き出す。出来上がったものはフーディソンが1キロ500円で買い取ることに、これまでエサとして漁協に出していた売値の約8倍。萩野さんには勝算がある様子。
住所: 東京都大田区東海3-2-1