山口県のポツンと一軒家を訪れ、主の豊さん紀枝さん夫婦に話を聞いた。自宅は4.5キロ離れた麓の集落にあり、週5日ほどポツンと一軒家まで通っている。母の伯父夫婦の元住居で、元禄以前からあるという。山の上にもう1軒あったが明治時代に1軒になった。豊さんの実家は5キロほど離れている。中学卒業後に集団就職で大阪へ行き、町工場に勤務した。家を継ぐために20歳で母の伯父夫婦の養子になり、大阪から戻って農業に従事。田んぼだけでは生活できないため大工を兼業し、70歳まで続けた。結婚してからは引っ越し空き家になっていたが、23年前から通い始めた。子どもは娘3人で、孫は8人いるという。紀枝さんは縫製工場に10年勤務し、辞めてからは豊さんの仕事を手伝っていた。
