インターネットを通じた番組などの提供を、NHKの必須業務にすることなどを柱とする改正放送法が、参議院本会議で賛成多数で可決成立した。改正放送法は、NHKの放送番組が、社会生活に必要不可欠な情報として、テレビを持たない人にも継続的かつ安定的に提供される必要があるとして、インターネットを通じた同時配信と見逃し配信、それに番組関連情報の配信を必須業務にするとしている。このうち、ニュース記事の文字情報をはじめとする番組関連情報は、番組と密接に関連があり、番組の編集上必要な資料に限定するとしている。費用負担については、受信料を支払っている人は追加の負担なく利用できるとしている。一方で、スマートフォンやパソコンなどを持っているだけでは、負担の対象とせず、公平負担の観点から、インターネットを通じてサービスが受けられる環境にあり、例えばアプリのダウンロードやIDの取得などを行って配信を受け始めた人を対象にするとしている。きょうの参議院本会議で採決が行われ、自民党、立憲民主党、日本維新の会、公明党、国民民主党、教育無償化を実現する会、社民党、参政党などの賛成多数で可決され、成立した。共産党とれいわ新選組などは反対した。NHKは「NHKのインターネットによるサービスが放送と同じ情報内容や同じ価値を提供し、受信料を頂くというこれまでより高い位置づけになることだと受け止めている」などとしている。