きょう、長期金利の指標となっている10年物国債の利回りが0.94%に。去年11月以来、およそ半年ぶりの高い水準となった。きっかけとなったのが日銀が国債の買い入れ額を減らしたこと。日銀はこれまで市場から大量の国債を買うことで流通する通貨の量を増やす、金融緩和策を続けてきた。しかし日銀はきょう、定例の国債買い入れ、買いオペで、10年以下の国債について買い入れ額を4250億円と通知。前回4月と比べ、500億円減らした。減額は3月にマイナス金利政策を解除してから初めて。国債の増加のペースを抑え保有する国債の残高を減らしていく、量的引き締めが視野に入ってきたことになる。日銀・植田総裁も8日の講演会で減額を示唆。また、9日に発表された先月の金融政策決定会合の主な意見にも「国債買い入れの減額も市場動向や国債需給を見ながら機を捉えて進めていくことが大切である」と減額に前向きな意見が明記されていた。