日本銀行は金融政策決定会合で今年3月の政策転換後も続けていた長期国債の買い入れ額を今後減らしていく方針を決めた。きょうの決定は更なる金融政策の正常化に向かうことを意味している。具体的な減額計画については、債券市場参加者の意見も聞いた上で、7月の会合で今後1〜2年程度の計画を決めるとしている。今後、日銀が国債の買い入れを減らし大量に保有する国債の残高が減っていけば長期金利が上がりやすくなり、理論的には今の円安に歯止めをかけるのではという期待もあった。しかし日銀は予測よりも踏み込まなかったと受け止められ、発表後、長期金利は低下し為替市場でも円安が進んでいる。植田総裁がどう説明するのかが今後の焦点。