アユの稚魚「氷魚」は資源を維持するため、養殖用の稚鮎を確保したあと残りは市場に出回る。びわ湖で50年間漁を続ける守山の漁師・浦谷忠司さんを取材した。びわ湖の「えり漁」は1000年以上前から続く定置網を使った持続可能な漁法。浦谷さんは守山市の沖に定置網を設置して限られた資源と向き合いながら漁を続けてきた。しかし近年、猛暑による水温上昇などが影響してアユの資源が激減。一時、市場に氷魚の姿が見られなくなった。浦谷さんは「ここ近年魚がとりにくくなっています。僕の場合なんですけど、ここ2年は(氷魚を)食べていないです」と話した。浦谷さんは息子や甥と共に漁の準備を進め、ことしの初漁に出た。浦谷さんは少しずつアユの稚魚が回復していると手応えを感じていた。引き揚げた網には予想より多い氷魚がいて、養殖用の稚鮎を確保できるメドが立った。この日水揚げされた氷魚は全て養殖業者へ出荷された。初漁から1週間後の先月17日、今シーズン初めて氷魚が売り出され、地元の直売所には行列ができた。浦谷さんも3年ぶりに氷魚を食べることができたという。氷魚は成長してウロコができると釜揚げで食べられなくなるため、冬の味覚として味わえるのは今月下旬までだという。
