このところの円安で、マーケットでは再び為替介入が意識され始めている。財務省・三村財務官にインタビュー。この中で三村財務官は緊張感を高め、為替動向を注視しているとの考えを示した。10月下旬にワシントンで開かれたG20。採択された共同声明は世界経済のソフトランディングについていい見通しを持っているとした。IMF国際通貨基金も最新の世界経済見通しの中で世界経済の2024年2025年の実質成長率を共に3.2%と予測している。このソフトランディングのシナリオについて「インフレの見通しの方は少し高い数字ではあるがそれでも着実に今年、来年と下がっていく見通し。世界全体で見るとインフレは少しずつ落ち着き3%を超えるぐらいの成長維持はされていく方向。その中でソフトランディングの見通しが少しずつついてきていると判断している。難しいのは国によって差がある。手放しでソフトランディングでよかったという状況でもない」、リスクファクターについて「貿易が経済のけん引役となって成長を押し上げる歯車が動きにくい状況になっている」とコメント。各国の経済状況の違いから金融政策の方向性が一致しない中、為替は大きな影響を受けている。日銀の利上げとFRBの利下げによって、9月中旬には一時1ドル139円台まで円高ドル安が進んだが現在は再び150円を超える水準まで円安が進んでいる。現在の状況について「一方向、あるいは急激なマーケットの動きが見られてきているのが現実。それに対してファンダメンタルズを反映して安定的に推移するのが大事」と三村財務官はコメント。