マレーシアのクアラルンプールで開かれていたASEANの首脳会議がきょう閉幕。加盟国の間で実権を握る軍への対応に隔たりがあり、ミャンマー情勢の安定化に向けた具体的な取り組みについては議論が深められなかったとみられる。ミャンマーではきょうから選挙運動が始まった。国軍系政党のUSDPはヤンゴン市内に選挙事務所を開設。民主派勢力側はボイコットを呼びかけていて混乱がさらに深まる恐れがある。外交筋によると首脳会議では軍から要請されていた総選挙への監視団の派遣について、軍による選挙を承認することにつながるなどとして慎重な意見も多く、ASEANとして派遣しないことを決めた。国連のグテーレス事務総長はきのう「この選挙がミャンマーの問題を解決するとは誰も思わない」などと会見。選挙を巡っては公平性や透明性を疑問視する見方が広がっている。
