松岡修造が、バスケットボール男子日本代表のトム・ホーバスHCを取材。アジアカップや3年後のロサンゼルス五輪に向け、新しいチームづくりをしているという。ホーバスHCは「盆栽は日本のバスケットボールのイメージ。盆栽の中で選手全員がそれぞれのスタイルを見せてほしい」などと語った。選手それぞれの個性を活かしつつも、規律とチームワークで調和が取れているのが理想のチームづくりだという。強化試合に先駆けて行われた合宿では、若手を中心に19人を招集。ホーバスHCはじっくりと観察し、1人1人に声をかけていた。例えば今月代表デビューしたテーブス流河には、自らドリブルで仕掛けるアメリカでのプレースタイルばかりでなく戦術ファーストな動きも求め、ここに伸びしろを見出していた。そしてパリ五輪に最年少で選ばれたエース候補のジェイコブス晶について、「ハングリーだけど優しい」と指摘。勝負の場面では厳しさを求めるため、普段の生活態度を意図的に変えるよう伝えたという。元日本代表の佐古賢一は、ホーバスHCについて「特徴ある人間に節度あるアドバイスをくれていたという意味では、日本人よりも日本人の部分をすごく大事にしている」などとコメントした。ホーバスHCは「大事なのは守備から攻撃に移る最初の5歩」だと言い、試合でも全体がより素早い動き出しで有利な状況を作り出し得点に結びつける場面がみられた。ホーバスHCは様々な選手を集め形を整え調和を取り、日本代表をさらに価値のある盆栽に育てようとしている。
