日本の主力ロケット、H2Aロケットの最終号機となる50号機はきょう未明、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。約16分後に温室効果ガスなどを観測する人工衛星「いぶきGW」を予定軌道に投入して打ち上げは成功した。種子島宇宙センターの管制室に設置されたカメラの映像では関係者らが握手をしたり抱き合ったりして打ち上げ成功の喜びを分かち合っていた。H2Aロケットは20年以上、日本の主力ロケットとして数々の人工衛星を宇宙に運んできたが、打ち上げ費用の高さなどから運用を終え、後継機「H3ロケット」に完全移行することになっている。50回の打ち上げのうち、失敗は2003年の6号機1回のみ。打ち上げの成功率は最終的に98%と世界的に高い水準に達した。打ち上げ後に開かれた会見では三菱重工業・五十嵐宇宙事業部長は「今までの信頼をH3に引き継いでしっかりと打ち上げを進めていきたい」などと述べた。