インフレ常態化で生き残る条件は

2026年8月5日放送 6:44 - 6:53 テレビ東京
Newsモーニングサテライト 深読みリサーチ

テーマ「インフレ常態化の食品セクター、生き残る条件は?」。UBS証券・伊原嶺の解説。過去10カ年の株価パフォーマンスを見るとTOPIX食品はTOPIXに対して伸び続けてきたが、2026年はおおむねTOPIX並みのパフォーマンスを堅持している。テック要素を持ちパフォーマンスを牽引している味の素を除くと、食品セクターは引き続きTOPIXに対してアンダーパフォームしている。食品セクターの外部環境は非常に不透明。中東情勢のコストや円安もあり、ソフトコモディティも上昇している。2026年後半~2027年にかけても厳しい消費環境の中で食品セクターは値上げラッシュが続くと考えている。度重なる値上げに消費者は疲れているので、値上げでコストを吸収できるかは不透明。2017年以降、ROEはおおむねボックスレンジで停滞していて経営の停滞感を表している。ROEが停滞している食品セクターのPBRは17年以降切り下げ続けている。食品インフレは常態化する前提で考えた方がいい。インフレに強い会社、危機感がある会社が重要。グローバルな食品銘柄を見るとアクティビスト主導の組織再編や業界再編が増えている。
伊原氏が注目する銘柄は森永乳業、キッコーマン。森永乳業はインフレを追い風にできることがポイント。営業利益構成比の約半分が海外事業で、大部分をドイツの子会社ミライが担っている。ミライはホエイ(乳清)精製に強みがあり、市況活況が追い風になっている。ビフィズス菌の菌体の海外輸出拡大に商機がある。ROAがボックスレンジを抜けてくるので、機能性素材が持ち上がる森永乳業としては再評価される局面に来る。ホエイ市況の急落が業績に影響することがリスクだが、当面は高止まるとみている。森永乳業の株価は6月以降スタックしている。2027年3月期下期以降にホエイ市況高騰によるポジティブ影響が健在化することによって食品セクターの中でも再評価されると考えている。キッコーマンはコストインフレが収益性改善に変えてきた。株主還元を積極化させることによってROE改善も期待できる。北米の値上げは収益改善の契機になる。北米の消費停滞がリスクになるが、調味料は最もディフェンシブでインフレに強い。株価パフォーマンスは良いが、6月以降はスタックしている。下期の北米醤油の値上げ、株主還元強化の実績を積み上げることで再評価の余地はある。各社の投資判断を紹介した。


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