モーサテ プロの眼
伊藤忠総研の高橋尚太郎の解説。我々が想定していた以上に政策の実施が早く、また範囲も広いと感じている。要因としてはIEEPA国際緊急経済権限法を根拠として用いていることが大きいと思う。IEEPAだがこれまでは安全保障とか国家の脅威に対する経済制裁などに用いられてきた。ただ数年間の間に経済安全保障という概念が普及し関税政策に用いることに対する許容範囲が広がった。関税引上げがこのように積極的に実施された結果、本日時点でもアメリカの平均的な関税率は大幅に上昇している。先週3月にFOMC開催が開催され、この関税政策が発動されて初めてとなるFOMC参加者の見通しを発表。GDP成長率は下方修正はあまり大きくないという印象もある。すでに発動済みの関税政策を織り込んだ程度ではないかと考えている。かなりFRBとしては厳しい政策判断が続くのではないかと見ている。今回のトランプ関税いつまで発動が続くのかわからない、どのような品目に影響していくのかもわからないという意味で不透明感不確実性が非常に高いのが特徴。アメリカ期待インフレ率を紹介。ミシガン大学がアンケートで調査している期待インフレ率がここ1、2か月急上昇。FRBも期待インフレ率を重視しているのは間違いないので、どのようなデータを使ったりどのような情報を使って期待インフレ率を捉えていくのかは注視していきたい。トランプ大統領が先ほどアメリカ製以外の全ての輸入自動車に25%の関税を課すということを発表。世界的には結構混乱を招くような関税措置ではないかと思う。