モーサテ 大浜見聞録!
核融合発電について。1グラムの燃料から石油8トン相当のエネルギーを作ることが可能だと言われている。二酸化炭素などの排出物もなく原発よりも安全性が高いということで夢のエネルギーと言われている。レーザー方式核融合発電について紹介。大阪大学のレーザー科学研究所へ。体育館ほどの部屋にあるレーザー装置「激光XII号」は40年前に完成したもの。レーザーは緑色の筒の中を通る過程で増強されていく構造になっている。筒の中に設置された光を増幅できる特殊なガラスを通過することでエネルギーが増えていく仕組み。今大阪大学ではレーザーを照射することで核融合の燃料をどうすれば効率的に加熱できるかという実験を行っている。大阪大学が実現した1時間に1回のレーザー照射は世界トップクラス。しかし将来、核融合発電を実現するためには1秒間に100回ほどのレーザー照射が必要だという。大阪大学は新たなレーザー装置「SENJU」の開発にも着手、完成は目前。こうした研究成果を活用し核融合発電の研究の裾野を広げたい、と大阪大学出身の研究者などが中心になり、2021年に民間企業のEX−Fusionを立ち上げた。大阪大学などの技術を活用してエクスフュージョンが独自に開発した装置では、長時間の連続稼働を目指しレーザーの本数も今の2本から100本程度に増やす予定。これに成功すると、核融合発電に向け大きな一歩を踏み出すことになる。平太郎のへぇ~ポイントは「レーザー核融合研究の副産物?新たな技術も!」。エクスフュージョンでは核融合の研究で培った技術を応用した独自のレーザーカッターを開発していて、自動車産業や航空機産業など製造業での活用が期待されている。核融合発電の開発をめぐる競争は激しさを増している。海外勢が数千億円規模で資金調達をする中、エクスフュージョンは20億円ほど。松尾一輝社長は「レーザー核融合の良いところは実証機を目指す上でコンパクトに実証ができるのでスタートアップでも取り組める」とコメント。日本初の核融合発電、長年培ってきた技術とノウハウを生かし夢の実現を目指している。レーザー研究に必要な小型のレンズ・鏡などの製作は日本の中小企業の得意分野で、国内で部品を賄えるなどレーザー研究において日本は恵まれた環境にあるといえる。2030年代には発電の実証実験ができるのではないかと言われていて、日本企業に注目が集まっているという。