- 出演者
- 矢内雄一郎 大浜平太郎 平出真有 中原みなみ 柳瀬和央 愛宕伸康 佐々木融
オープニング映像。
3日の米国株の大幅安の流れを受けたきのうの東京株式市場で、日経平均株価は大幅に続落。終値は前の日に比べ1638円安い、3万7047円だった。下げ幅は、今年3番目の大きさとなった。きのうは東証プライムに上場する銘柄の93%が下落する全面安の展開となり、下げ幅は一時1800円台まで拡大。特に半導体関連株が大きく売られ、ディスコは9.8%、東京エレクトロンは8.6%下落。外国為替市場で円高ドル安が進み、機械や電機など輸出関連株の下落も目立った。
日本製鉄による鉄鋼大手・USスチールの買収計画について、米国・バイデン大統領が、買収阻止を発表すると欧米メディアが報じた。フィナンシャル・タイムズによるとバイデン政権は、国家安全保障上の懸念を理由に、買収阻止を発表する見通し。日鉄に対しては、克服できない懸念があるとすでに伝えたとしている。11月に大統領選挙を控える米国では、民主党・共和党で反発する動きが広がっている。これに先立ち、USスチールのブリットCEOは、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで4日、雇用維持のために日鉄の投資は不可欠としたうえで、買収不成立なら工場閉鎖や本社移転の可能性があると述べていた。
米国7月のJOLTS・雇用動向調査(前月比):非農業部門の求人767万3000人(↓23万7000人)。2カ月連続で前月から減少。2021年1月以来、3年半ぶりの低い水準で市場予想810万人も下回った。業種別:医療・福祉サービス↓18万7000人、商業・運輸・公益↓15万7000人。レイオフを含む解雇の件数は176万2000人と1年4カ月ぶりの水準に増加。
4日、FRB(連邦準備制度理事会)は、ベージュブック(地区連銀経済報告)を公表し、経済活動が「横ばい」または「縮小した」地区の数が、前回の調査から増え9地区になったと明らかにした。個人消費がほとんどの地区でマイナスに転じたほか、雇用も全体的に減速。今後数カ月の見通しについては、経済活動が「横ばい」または「拡大する」との見方が優勢だった。
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米国投資ファンド大手・ブラックストーンは、オーストラリアデータセンター運営大手・エアトランクを240億オーストラリアドル(約2兆3300億円)で買収すると発表した。買収は、カナダ年金制度投資委員会と共同で行う計画。ブラックストーンにとっては、アジア太平洋地域における過去最大の投資案件となる。エアトランクは、日本にも拠点を持つアジア太平洋地域で最大規模のデータセンター事業者で、ブラックストーンはAI(人工知能)を背景に需要が伸びるデジタルインフラへの投資を強化する狙い。
4日、スウェーデンの自動車大手のボルボ・カーは、2030年までにすべて新車をEV(電気自動車)とする目標を撤回すると発表した。世界的にEVの販売が減速しているのを受けたもので、今後は世界販売台数の90%以上をEVかプラグインハイブリッド車とし、最大10%をハイブリッド車にするとしている。ボルボ・カーのローワンCEOは「電動化への移行が一直線に進まないのは明らか。現実的かつ柔軟に対応する」としている。
ホリコ・キャピタル・マネジメントの堀古英司さんは「エヌビディア株の急落の動きについて、市場はひずみができると、いつかは必ず修正されるもので、エヌビディアの場合もそれが起こっています。株式というのは永久証券なので、本来長期で投資するはずが、こういった短期でも儲けられる株という誤解から生まれた歪が修正されている段階です。AIは黎明期で中長期的なテーマですが、恩恵を受けられるのはリスクを取った長期の投資家で、短期にかける投資家に大きなリターンが行くことはないという典型的なケースだと思います」などと話した。
経済情報を伝えた。
矢内さんは「今朝のゲストは楽天証券経済研究所の愛宕伸康さん・ふくおかフィナンシャルグループの佐々木融さんです」などと話した。
エヌビディアの株価が非常に不安定。直近では反トラスト法に抵触する可能性もあるのではとの話も出てきている。エヌビディアショックを意識する必要はある?。ふくおかフィナンシャルグループ・佐々木融さんがスタジオで解説「あまり気にする必要はないのでは。今回の例は、景況感が悪化、AI関連の半導体需要が減少、そもそも株価が上昇していたところに反トラスト法関連のニュースが出て落ちた。全体に及んでAIバブルの崩壊とかまではいかないのでは。粉飾決算や犯罪がらみがあった時に大きくなる。今回の場合、反競争的な行為があったと指摘され、是正されるのであれば新興市場が参入しやすくなったり、コストが下がってきたり、いい面が出てくる可能性もある」とした。
各国の為替を伝えた。
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きょうの為替相場について、ふくおかフィナンシャルグループ・佐々木融さんがスタジオで解説。予想レンジは、143.00円~145.00円。7月のJOLTS(求人件数)が予想を下回り、円高ドル安になっていて、きょうドル円は上値が重い展開になるのでは。注目ポイントは、「来年のFRB(連邦準備制度理事会)利下げ期待」とし、今年の年末までに100bp(1%ポイント程度)の利下げが織り込まれているよう。それにより、ドル円相場が大きく下落した。来年末までに、200bp以上利下げを織り込んでる。25ベースの利下げ期待が変化すると、ドル円相場が5円ほど動く。アメリカの金利低下でドル円下落が説明できる状況。アメリカ経済は底堅い動きとなっており、利下げ期待が後退し、ドル円のサポートになるのではと思ってる。アメリカの経済が景気後退しなければ、200bpも利下げしないだろう。
10年国債の値を伝えた。
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上海総合指数、世界の株価などを伝えた。
りそなアセットマネジメント・戸田浩司が電話で解説。日経平均予想レンジは、3万6400円~3万7000円。最近アメリカの経済指標やハイテク株の動きが、日本株に大きな影響を与え、株価は日々の材料に過剰反応する傾向がある。きのうの大幅安は日米とも8月下旬までの株価の急速な反発後、月がわかり持ち高調整の売りがまとまって出た影響が大きい。きょうもアメリカ雇用統計を前に不安定な相場が続きそうだが、相場の過剰反応には冷静な対応が望ましい。注目ポイントは、「政策保有株削減の行方」。上場企業がガバナンス強化や資本コストを意識した経営を進める中、政策保有株の削減が経営課題となってる。特に金融機関や自動車会社の持ち合い解消が加速しており、今年度に入り、史上売り出しを含めた政策保有株削減のニュースが相次いでいる。政策保有株削減は、目的が”利益捻出”ではなく、”経営改革”なので、株価が下がったから中断するものではない。政策株を売られる側の企業は、株の史上売り出しなどの発表があった直後などは、株式時給の悪化懸念がでるため、株価は下がりやすい傾向がある。しかし、中長期でみれば、ガバナンス強化や経営改革のために実施してるから削減が進んだ企業にはさらなる経営改革が求められる。取り組みを怠り、株価が割安で放置され続けると内外から敵対的M&Aの標的になる可能性が高まる。構造改革や株主重視の姿勢が加速することを期待したい。
生成AI(人工知能)の基礎技術を研究開発する日本のスタートアップ・サカナAIは、米国の半導体大手・エヌビディアなどから、新たな出資を受けたと発表した。関係者によると新たに受けた出資の総額は約200億円で、そのうちエヌビディアの出資額が数十億円で最大。エヌビディアは研究開発や日本におけるAI人材の育成、AI向け半導体の活用などでサカナAIを支援する。サカナAIはグーグル出身の研究者らが去年創業し、省電力でも効率的に稼働するAIの基盤技術などを開発。エヌビディアのジェンスン・ファンCEOは「サカナAIの独自技術は、日本のAIの民主化に寄与する」とコメントしている。
自民党・茂木幹事長は「自民党総裁選に立候補することを決意した」と述べ、今月27日に行われる自民党総裁選挙をめぐり、立候補することを正式に表明した。茂木幹事長は、経済政策の1つとして「増税ゼロ」政策を進めると強調。岸田政権で決めた防衛増税と子育て支援の財源に充てられる社会保険料の追加負担、それぞれ1兆円分を停止する考えを示した。代わりの財源は、経済成長による税収の増加分などで確保できるとしている。
岸田総理大臣は都内で開かれた「日経リスキリングサミット」に出席し、半導体など成長分野での働き手のリスキリング=学び直しが「企業の成長や賃上げ、雇用拡大の大きな機会になる」と強調した。さらに台湾の半導体世界大手・TSMCが、熊本に進出したことなどに触れ「リスキリングが地方経済の成長につながることを期待している」と述べた。