巨人の棲む町 半導体バブルの光と影

2024年9月30日放送 1:27 - 1:40 日本テレビ
NNNドキュメント’24 (NNNドキュメント)

TSMCの工場の開所式には創業者のモリス・チャン氏、日本政府の関係者や日本を代表する企業のトップが顔を揃えた。1987年に設立された台湾のTSMCは半導体の受託生産で世界最大手。時価総額はアジアトップ。日本政府は今後建設される第2工場とあわせて最大1兆2000億円の財政支援を打ち出した。第1工場ができた熊本県菊陽町は人口4万4000人。農地が4割を占める町が変わりつつある。第1工場だけで1700人(台湾500人、日本1200人)を雇用。関連企業もあるため、最寄りの無人駅は通勤ラッシュ。駅からは町が運行するバスが走る。マイカー通勤も増えたため、周辺の道路は交通渋滞が深刻化したが、TSMCの工場ができたことで国から10年間で300億円の道路予算がついたという。
今後の人口増加を見越してマンションが建設ラッシュ。投資家は「(投資して)よかったと思います。チャンスでした」と笑顔で語った。取材した大津町のマンションは工場まで車で10分ほど。間取りは2LDK、家賃は8万3000円。TSMC進出前から1~2万円増額したという。2024年8月までに完成した300戸のうち8割が契約済み。不動産会社の社長は影響がここまであるとは思っていなかったと語った。
以前から菊陽町に住む人々の間には不安やとまどいが広がっている。菊陽町はTSMCの進出が決まってから地価が急上昇。青果店「フレッシュパーク」は2001年のオープン以来、地元で愛され続けてきたが、不動産屋から現在の家賃の3.5倍を提示され、閉店に追い込まれてしまった。昨年9月の閉店から1年が経ち、マンションに変わっていた。
TSMCの工場から4キロ離れた大津町の古庄農場は約200頭の牛を飼育し、毎日3トンの生乳を出荷。牛糞の堆肥を畑にまき、牛のえさになるトウモロコシや牧草を育てる循環型の酪農を営んでいる。農地は14haあるが、去年12月に7haの売却を不動産会社から持ちかけられた。TSMCの進出に伴い、工業用地が不足し、農地を転用する動きが活発化している。農地の一部は借地で地主は売却を希望したため、手放さざるを得なかったという。農場は8年前の熊本地震で被災し、3億5000万円かけて再建していた。土地の売却代金は入ってくるが、まだ多額の借金が残っている。


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