ポツンと一軒家 島根県のポツンと一軒家
島根県のポツンと一軒家の主、辰美さん夫妻のもとを訪ねた。敷地には先祖の墓と戦没者の墓があった。先祖の墓は平成26年に建立。それまでは個々にあったが辰美さんの代で寄せ墓にした。祖父は木挽き、父親は農家だった。稲作や子牛の繁殖をしていた。辰美さんは6キロ先の麓の学校まで歩いて通学していた。4人兄妹の長男として生まれ育った辰美さんは中学卒業後採石業に就職、その後建設会社に転職した。定年退職後5年ほどで麓でひとり暮らしをしたが、それ以降山奥の実家で暮らしている。この場所は元集落で、渡辺さんとは幼なじみ。58年前の豪雨災害でみな山を降りてしまい、今も残るのは辰美さんの家だけ。かつて6頭ほど牛を飼育していたという建物は道具置き場兼犬小屋になっていた。辰美さんと同級生だった渡辺さんの兄の影響で23歳から狩猟をしていたという。向かいの農機具庫には巨大な米の乾燥機、ローラー、選別機が入っていた。辰美さんは他の人の田んぼも管理しており、その代わりに作った米をもらっている。トラクターやコンバイン、田植え機なども所有している。辰美さんは25歳で結婚し4人の子どもが誕生。毎年穫れる米は夫婦・子ども・孫世帯で消費している。