特集 香港 拡大する”北上消費”

2025年2月18日放送 10:29 - 10:36 NHK総合
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国家安全維持法の施行で民主化運動が抑え込まれ中国との一体化が進む香港。今月3日に発表されたGDP速報値では8期連続のプラス成長を確保。コロナ禍の収束後順調に回復しているように見えるが、GDPの6割以上を占める個人消費は3期連続で前の年の同じ時期に比べてマイナスとなった。去年1年間の小売業の売上高は前の年に比べて7%以上減少。民主化デモやコロナ禍の前の8割以下に低迷している。冷え込む域内の消費の訳は、香港の人たちの消費行動の変化にあった。香港の証券会社で働く楊国良さん、家族5人が中国本土まで足を伸ばして食事やショッピングを楽しむ理由は物価の安さにあった。また、香港ドルはアメリカドルと連動しているため人民元に対するドル高が進みさらに割安感がある。香港から中国本土に出かけるこうした動きは北上消費と呼ばれ新型コロナによる移動制限が撤廃され、おととし以降急速に拡大している。去年1年間に香港から陸路で深センに渡った人の数は延べ8100万人。前の年に比べておよそ50%増加した。香港の人口1人当たり年間10回以上訪れていることになる。北上消費を通じて香港マネーを引き寄せる動きは、経済界にも広がりつつある。双方の境界線近くでは中国政府の主導で大規模な工業団地などの共同開発が進んでいた。習近平主席みずからが提唱する大湾区建設。広東省と香港マカオを一体的な経済圏として整備し中国全体の国力増進につなげようというねらい。一方で、香港企業にもプロジェクトへの投資が要請されいわば、国家への経済的な貢献が求められている。政治面だけでなく経済面でも中国の影響力が増す中香港の独自性が失われかねないと指摘する声も出ている。


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