ワールドビジネスサテライト (ニュース)
セブン&アイホールディングスは北米で新たなコンセプトのコンビニを2027年末までに500店舗出店する計画を明らかにした。企業価値を高めクシュタールの買収提案に対抗する狙い。エボリューションストア=進化型店舗と名付けられた店舗は、米国にある一般的な店舗に比べ売り場面積が広く、さまざまな新しい取り組みを行っている実験的な店舗。AIを使い商品を置くだけで精算できるレジシステムも公開された。今米国のセブンイレブンで進んでいるのが日本式の導入。日本と同じ商品管理システムを活用し、店を訪れる客のニーズを細かく分析。店舗ごとに客の好みに合わせた商品ラインナップにしているという。日本のセブンイレブンの多くの弁当や総菜は「わらべや日洋」という企業が請け負っているが、北米でも同様にわらべや日洋に委託。南部バージニア州で去年新工場が稼働し商品を供給している。北米のセブンイレブンは1万3000店舗以上を展開し1日あたりの利用者数が1200万人にのぼるという。ただ物価の上昇が長期化していることでターゲット層である低所得者の消費が冷え込み売り上げが大幅に減少している。そのためセブン&アイはクシュタールによる買収提案への対抗を念頭に、日本式の導入や食へのこだわりを追求し競合との差別化をはかることで企業価値を向上させたい考え。